携帯電話の恐怖 ページ21
翌朝になり、俺は椿さんの部屋から出てきた千恵守に話しかけた。
「千恵守、おはよう、携帯電話の電話番号教えろ」
「無理、私持ってないから、携帯」
「え」
「え」
今なんていったのか聞えなかったもっかいサンハイ。
......なんで持ってねえの？
もう高校生だろ？なあなんで？
「なんでって思ってるだろ答えてやろう真面目にな」
俺はとりあえずすぐそこにあったソファに座って、
そしたら千恵守もそれに流されるように向かいのソファに座った。
「ていうか綿貫お前は学校だろ？行かなくていいのか？」
「飛んでけば大丈夫だよ、で、理由」
「ああ、実はな......
携帯電話に足が生えてどっかに行っちゃったんだ...」
......。
俺は無意識に手をパキポキと鳴らす。
「千恵守、遺言はそれで良いか？」
「えっ、ちょま......」
ユラリと力なく立つ俺に、千恵守は両手を前に出しブンブン振った。
「待って！待て！ごめん！私が悪かった！ちゃんと話す！！」
最初そう言ってたのはどこのどいつだってんだよ...
「私、親いないし兄弟もいない。友達とも連絡なんて家電で足りてる。
ネットなんてPCでできるしスマホのゲームに興味ナシ。
で、携帯なんかいるか？」
「ぐっ、説得力がありすぎてツッコミできねえじゃねえか...！！」
「真面目に答えるっつったろ」
とにかく千恵守が携帯を持たない理由は分かった。
でもダメだ、携帯は持たせる。
「千恵守、お前がそういう理由なら今までだったら口出ししない。
けど今その理由をしたってダメだ。
お前と俺ら、人間と吸血鬼がホテルで一緒の部屋に暮らしてんだ。これはもう形だけでも家族になってしまう。
それにまあ、憂鬱組の皆は行動範囲広いし、家族との連絡手段って事で」
時計はもう8時20分を指している。
学校の登校時刻は8時半、飛んでいけば間に合うだろう。
「そろそろ起きてくるベルキアにねだって、携帯電話買いに行け、じゃ、行ってきます」
俺はホテルのベランダに出られる窓から飛んだ。
後ろから色々わめいてる声は聞こえないフリ。
ベルキアはまあ、千恵守の事嫌ってるけど大丈夫だろ。
椿さんの家族で要る事だけが俺らの存在意義なのに、その存在意義の好きな人間を殺すはずがない。
学校の屋上につき、教室まで全力疾走で走った結果。
チャイムは俺が教室に入る瞬間を見計らったかのようになった。
「ギッリギリセーーーーーーーフ！！！！」
誰か目の前の神さまをどうにかして下さい→←更新じゃないですごめんなさい蹴らないで
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75.(プロフ) - 完結おめでとうございます！！お話とても面白かったです！私もやんぐまんさんのファンで、イラストを描いていただけるなんてすごいですね！！これからも、頑張ってください！ (2017年6月3日 0時) (
レス) id: 53e3b94d46 (このIDを非表示/違反報告)
強欲 - りょーかいです！ (2015年4月1日 23時) (レス) id: ec67facd63 (このIDを非表示/違反報告)
沖のイオン@喜多方(プロフ) - 強欲さん» 嘘でございます！ごめんなさい！！驚かせてしまいましたか…！そして望みを言えば私の作品一覧の作者コメントを見てほしいです｡ﾟ(ﾟ＾ω＾ﾟ)ﾟ｡ (2015年4月1日 20時) (レス) id: f211c881c8 (このIDを非表示/違反報告)
強欲 - 嘘でよかった。ビックリしました… (2015年4月1日 20時) (レス) id: ec67facd63 (このIDを非表示/違反報告)
沖のイオン@喜多方(プロフ) - 狼森さん» (〃艸〃)ｳﾌﾌ引っかかりましたか！ちょっと嬉しい｡ﾟ(ﾟ＾ω＾ﾟ)ﾟ｡ (2015年4月1日 13時) (レス) id: f211c881c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：沖のイオン＠喜多方 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/tubaki10721/
作成日時：2015年3月1日 0時
