第九話 ページ9
A「...」
土方「...」
2人で俺の部屋にひかれた1枚の布団を見つめる。
ここに彼女が来てくれたと言う事は、OKだと解釈していいのだろう。
だが、余にも突然訪れたこの機会に少し戸惑っている自分がいた。
A「フフッ。」
何故かAは突然笑いだした。
土方「どうした？突然。」
そう言いながらも、自分でも笑いが溢れた。
A「だって、初めてじゃないのに、こんなに緊張するのって、本当に好きな人だからかなぁとか思ったら...なんか、幸せだなって...」
恥じらう様子もなく、そんな事を言われると何とも言えない気持ちが込み上げてくる。
夢が今、現実にされようとしている。
A「トシ...」
滑る様にAの手が俺の手に重ねられた。
A「＿＿＿？」
耳元で恥じらいながらも、はっきりと囁かれた彼女の意思と思いに、俺の理性は静かに崩れた。
僅かに開いている襖から朝日が室内に差し込む。
突然の眩しさと、外の騒がしさで目が覚める。
「あれ？副長も坂田さんも見当らないなぁ。」
嘘だ、もう帰って来たの？
時計を見ればまだ6時。
トシも外の騒がしさに起きたようだ。
気怠いく重い身体を起き上がらせる。
腰が何とも言えない痛みに襲われる。
総悟「土方さんの事でぃ、俺らが居ねぇ間にAとしっぽり決め込んで幸せに浸りながら寝てるに決まってらぁ。」
沖田君の声と足音がこちらに近付いて来る。
声も出さずにトシと一瞬だけ目を合わせ、打ち合わせでもしたかのように即座に動く。
私は兎に角、自分の部屋ヘ移動しなければいけない。
軽く着物を着て自分の部屋と面している襖を開け、自室に飛び込む。
その間にトシはしっかりと隊服を着て、布団まで仕舞ったようだ。
総悟「起きろぃ、リア充共。」
スパンっと襖が勢い良く開けられる音が隣りから聞こえて来る。
総悟「なんでぃ、土方だけか。まだAに手ぇ出せてねぇとは。ヘタれ具合に呆れまさぁ。」
沖田君の言葉を聞いて、昨日の事を思い出して勝手に顔が熱くなる。
忘れていた腰の痛みも思い出す。
それでも朝食の準備を手伝ったりと、やる事があるので着替える手は止めてはいけない。
やっとの思いで着替えを済ませ、部屋を出る。
A「朝っぱらから騒がしいなぁ。」
トシに助け舟を出そうと隣りの部屋へ行く。
A「こっちは病み上がりだよ？沖田君。」
あたかも、昨日まで具合が悪くて寝込んで居た体を装って何とか今回は誤魔化した。
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ミリア - 気に入った作品で続きが楽しみです他の作品を作る予定があったら銀魂の銀時か高杉の姉か妹がワールドトリガーかKか転生したらスライムだった件の世界にトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体調にきよつけて頑張って下さいね (2017年10月3日 16時) (
レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：土方朱璃 | 作成日時：2017年8月18日 21時
