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第参話 ページ3

A「ただいま〜って、皆出動中か。」

女とバレてから私は現場に行かなくなった。

医者としての腕を認められ、解雇にはならなかったが、上には自ら現場に行くのは禁止された。

女が刀を握るなんて真選組の面子が潰れる、そうだ。

A「今日は仕事がありませんように。」

皆の無事を願って片方の靴を投げる。

女だからなんて言われるのはもう慣れた。

何をしても誰かは私を女だからと、見下す。

A「私が男なら、兄貴も悲しまないですんだのかな。」

私が男なら、トシの背中を護る事ができたのかな。

A「ま、女じゃなけりぁここには居ないか。昼寝しよ〜っと。」

裏返しで着地した靴をしまって、自室へ向う。

今日の夕食は何にしようかな。

肉系...

ハンバーグ。

A「ハンバーグ。」

兄貴の豆腐ハンバーグ、食べたいな。

何度作ってもあれだけは再現できなかった。

A「ハンバーグに...ポテトサラダと、ワカメと豆腐の味噌汁...で、いっか。」

何かダルい感じするな、今日。

身体に違和感を覚えながら自室で寝転がる。

夕食の準備は起きてからにしよう。


土方「おう、起きたのか。」

目が覚めるともう日は暮れていた。

あれ、私、どれくらい寝てたの?

A「仕事しなきゃ。」

起き上がればいつの間にか掛けられていた布団が畳に落ちる。

土方「お前は今日非番だろ。それに緊急の仕事もねぇから大人しく寝てろ。」

そう言えば非番だったな...

兄貴の所に行ってたんだから非番だよね。

何で夕食の事考えてたんだろ。

メニュー表も作ったのに。

A「怪我人ゼロか、それは素晴らしいね。」

なんだろう、頭が今一働いていない気がする。

土方「お前なぁ、んな事より自分の事だろ。」

自分の事?

何の話だろう。

土方「40度の熱出してる癖に自覚ねぇのかよ。」

え、私が?

熱?

あぁ〜、だからダルいのか。

A「フフッ、医者の不養生だね。」

座るのも辛くなって寝転がる。

熱かぁ、いつぶりだろう。

土方「自分で言うんじゃねぇよ。」

トシが苦笑して私に布団を掛けてくれる。

...そっか、最後に寝込んだのはあの時か。

そっか、だから豆腐ハンバーグが食べたくなったんだ。

A「寝てれば治るから土方さんは仕事に戻ってください。」

出動後はいつも報告書に追われていた彼だ。

今回もそれは変わらないだろう。

土方「さっさと片付けて来るから大人しく寝てろよ?」

そう言って彼は私の頭を撫でて出て行った。

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ミリア - 気に入った作品で続きが楽しみです他の作品を作る予定があったら銀魂の銀時か高杉の姉か妹がワールドトリガーかKか転生したらスライムだった件の世界にトリップか転生した作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体調にきよつけて頑張って下さいね (2017年10月3日 16時) (レス) id: 14f5017be6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:土方朱璃 | 作成日時:2017年8月18日 21時

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