は つ こ い 。

#7 ページ7

っていっても一人で行けるとこなんてそんなにいっぱいある訳でもない。








真っ先に思いついたのは本屋。




新しい本でも読んで気を紛らわせよう。





好きな作家の本が陳列されている前に立って、気になった本に手を伸ばす。





と、同時に誰かの手が伸びてきて、触れた。


謝罪の言葉が出るより先に、妙な違和感を感じた。




左手


見覚えのある指輪







これって、








「あ、すいませ、...あれ、この前の」









やっぱり。









「こんにちは、」






あの時と同じ笑顔。









こんなこと、あるんだ。

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