1-1:お花見(アズカバンの囚人) ページ2
それは4月のある日だった。
ジニー「オハナミ？」
聞きなれない言葉にジニー、ハーマイオニーが首を傾げた。
未玖「そう、花の木の下で皆で食事するの！」
ハー「でもホグワーツにそんな場所ある？」
未玖「問題ないよ、校庭に用意してくれてるから」
未玖が談話室のソファに並んで座る双子を指差す。
真緒達が見ると、双子は揃ってウィンクした。
真緒「じゃあ、私ドラコを呼んで直接向かうわ」
真緒が軽やかに談話室を立ち去る。
ハリー「え。…マルフォイまで来るんだ」
1時間後。
校庭のど真ん中に生えた馬鹿でかい桜の木の下に、ブルーシート。
その上にハリー、ロン、ハーマイオニー、未玖、フレッド、ジョージ、ジニー、真緒、ドラコが輪になって座る。
真緒「日本食を厨房で準備したの、桜の木だから」
ふふっと笑う真緒に、ドラコとハリー、ロンが火花を散らしていることは見えていない。
フレッド「そりゃ良い！」
ジョージ「早速食べよう！あ、マルフォイ。皿取って」
ドラコ「なんで僕がっーー」
真緒「はーい、これね。皆使って」
ドラコ「真緒っ、僕は君とハナミをするって聞いたから来たのに…何でよりによってポッターが…」
真緒「だってドラコ友達少ないじゃない、良い機会よ」
ロン「ぶぶっ！真緒に言われてるぞ、それに僕らだって好きで君とハナミをしにきたわけじゃないぞマルフォーーんむごっ！！！」
ロンの口にはタコさんウィンナーが8つほどぶっこまれている。
犯人は未玖だ。
未玖「まあまあ、落ち着いて」
ハー「未玖、ロンの口が裂けそうだわ」
ハリー「ロンの口が裂けるかどうかは兎も角、マルフォイそこのシュークリーム食べてみてよ」
ドラコ「はぁ？」
双子「流石ハリー！よく気づいたな！」
ハリーが指差したドラコの目の前の大量のミニシュークリーム。
ジニー「なんなの、それ」
フレッド「姫に言われて僕らが準備した」
ジョージ「ロシアンシュークリームだ！！」
突然のロシアンシュークリーム。
真緒と未玖がぱちぱちと拍手する。
残りの面々はぽかんとしている。
さあ選んでとフレッドが大皿を回し、訳もわからず皆がシュークリームを取る。
ジョージ「3回分あるから3人脱落だ！」
ハー「脱落？一体何なのよ」
フレッド「兎に角、せーので食べるんだ」
ハーマイオニーが片眉をあげる。
フレッド「いくぞ？」
双子・未玖「せーの！！」
全員が素直に食べた。
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作者名：M.S | 作成日時：2019年9月7日 18時
