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私がハッとして、慌てて顔を上げる頃には


巻き上げられた砂煙と一緒に、1本の木も一緒に混じっているのが見える


それも……私の方へ向かって。









『……ッ!』








けれど、反応なんてする間もなく


頭を覆うなど、自分を守る暇もなく


私は視界いっぱいの木を、ただ見つめることしか出来なかった。







______これは……まずい……





























〔ミュウ!〕


『え…………!?』









私の前に、ミュウが現れて


飛んできた木を一瞬で弾いてみせると


砂嵐の激しいフィールドへ、突っ込んでいった。









『待って、そっちは……!!』









私はその場に崩れ落ち、右手を懸命にフィールドの方へ伸ばして


枯れそうなくらいに大きな声で叫んだ。








『そっちは危ないよ…………ッ!!』









そう叫んだ瞬間______



砂嵐がピタリと止んで、ぶわっと砂煙が舞ったかと思えば


急に静かな世界に変わった。









『……え?』









私は力を振り絞って、震えた膝を奮え立たせると


フィールド一面が、氷の世界に変わっていた。








「……な、なんだ……?」


「何が起こって……

っ、A……!」








キバナさんも兄も、何が起こったのか分からずポカンとしていたが


兄は私の方へ向かって走ってきた。





どうやら、あまりにも激しいバトルに


フィールド横に植えてあった植木が、折れてしまったらしく


運悪く私の方へ飛んで来てしまったみたい。








「大丈夫!?

怪我は……!?」


『だ、大丈夫……

それより……ミュウが……!』


「えっ、ミュウ……?」









兄はハッとしてキョロキョロとするが


静まり返ったフィールドには、ミュウの姿などどこにも無かった。


その代わり、氷漬けにされたフライゴンとアーマーガアが


その場で戦闘不能になっていたのだ。









「お、おいフライゴン!

……これは……絶対零度?」


「一体何が……

絶対零度を覚えたポケモンがやったのか?」








そして、再度また辺りを見渡すが


私達以外のヒトや、ポケモンはいても


明らかに絶対零度を使ったと思われるポケモンは見当たらなかった。









『……もしかして、ミュウが……?』


「しっかし冷えるな……

まずはポケモンセンターに行くか

おい、これ着とけ」









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さやか(プロフ) - 初めまして呼んだ開口に何故か「ん?」となってしまったんですけど手持ちポケモンが(キバナ)になってますよ?? (2022年12月12日 7時) (レス) @page2 id: 71c5a1ef4d (このIDを非表示/違反報告)
槻みこと(プロフ) - キノコさん» お初のコメント、お待ちしておりました!!事細かに読んで頂き、とても嬉しいです^^ 例の事件については、あと数話で判明致しますので、ぜひ読んでください。 コメント頂き、ありがとうございます! 頑張ります♪ (2020年4月19日 12時) (レス) id: b9f86bca6f (このIDを非表示/違反報告)
キノコ(プロフ) - はじめまして!お話拝読させて頂きましたがとっても面白いです!私もマツバさん好きなので読んでて「キャー」となってしまいました!度々出てくるミュウも凄く可愛いです!主人公ちゃんに過去何があったのかとても気になります!これからも頑張って下さい! (2020年4月17日 21時) (レス) id: 96e9316664 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:槻みこと | 作成日時:2020年4月9日 18時

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