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「A……
親父はね、ホウエン地方どころかカナズミに連れて帰ると言って、聞かなかったんだ」
兄が徐ろに口を開く
父をフォローしつつ、口下手な父の話に理由と経緯があることを示した。
『うん……
分かってる』
「でもそれだと、Aの気持ちがあまりにも否定されるから
僕がその条件を決めたんだ。
今、カントー地方とジョウト地方は危ない
そう判断した」
『……』
何が危ないか……とは
あまり詳しくは知らなくて
だからこそ、知る為に今日私はここにいる
「ただ、イッシュ地方も出来たらやめて欲しい
“気付かれて”しまったら、奴らより恐ろしい」
『奴ら……』
「アローラ地方は、UBがいるから行きたいと思ってはいないだろうけど……」
その奴ら、というのが
今兄達が危険視しているものなのだろう
そして、UBとは……
昔、アローラ地方へ家族旅行に行った時に出会い
その異質な“言葉”に、私は気を失った事があるからだ。
「比較的、事件が少なくて安全だと言えるのは
カロス地方か、ここ……ガラル地方なんだ」
『それで、今日はガラル地方に来たの？』
「いや、今回は別の件でね」
父も口を開いた。
事態は思ったより深刻かもしれないと、冷や汗が流れた。
……ふと、店員さんが
注文していた飲み物を持ってきてくれて、私は軽く会釈
少し重かった場が、マシになった気がした。
コーヒーの香りは強くて、私の目の前のミルクティーを凌いで香ってくる
私はミルクティーに手を伸ばし、1口飲めば
温かい感覚が、じわりとお腹まで伝わって
更に少し、落ち着けた気がした。
そして、カップをテーブルに置いて
コーヒーを飲む父を、真っ直ぐ見た。
『……全てあの事件と、繋がってるんだよね……？』
「ああ、……聞く準備は出来てるかい？」
『うん……』
私は深く頷いて、手を膝の上に添えた
兄の視線をチラリと感じた、恐らく心配してくれている
でも、私はそれでも……
大丈夫、と……表情で伝えれば
父は口角を上げて、口を開いた。
･
そもそも、例の事件について
それは半年前のこと。
私がジョウト地方、エンジュシティへ来たのは
17歳で、今から2年前の事になる。
私は昔から、エンジュシティが好きで
住むのが夢だった。
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さやか(プロフ) - 初めまして呼んだ開口に何故か「ん？」となってしまったんですけど手持ちポケモンが（キバナ）になってますよ？？ (2022年12月12日 7時) (
レス) @page2 id: 71c5a1ef4d (このIDを非表示/違反報告)
槻みこと(プロフ) - キノコさん» お初のコメント、お待ちしておりました！！事細かに読んで頂き、とても嬉しいです^^ 例の事件については、あと数話で判明致しますので、ぜひ読んでください。 コメント頂き、ありがとうございます！ 頑張ります♪ (2020年4月19日 12時) (レス) id: b9f86bca6f (このIDを非表示/違反報告)
キノコ(プロフ) - はじめまして！お話拝読させて頂きましたがとっても面白いです！私もマツバさん好きなので読んでて｢キャー｣となってしまいました！度々出てくるミュウも凄く可愛いです！主人公ちゃんに過去何があったのかとても気になります！これからも頑張って下さい！ (2020年4月17日 21時) (レス) id: 96e9316664 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：槻みこと | 作成日時：2020年4月9日 18時
