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「アサギシティに到着しました。

お荷物のお忘れがないよう、お気をつけください。」







運転手さんのアナウンスに、少し閉じかけていた目が開く。



私は1番後ろの席なので


他の乗客さんが降りてから最後に立ち上がり


運転手さんに軽くお礼を言ってから、バスを降りた。







『ん〜っ!

潮の良い香り!』






静かな波の音と、潮の匂い


けれど街は活気的で、エンジュシティより都会かつ人の数も多い







『アサギシティといえば、あの灯台が圧巻だよね

今晩、灯ってるところが見れれば良いなあ』





私は鞄を肩に掛け直して


メールで指定された、街の南の船着場へと足を運んだ。





海に近付けば近付くほど、波の音と混じって


水がブロックに当たる、ちゃぷん……という音も聞こえてきた。




海沿いを歩けば、澄んだ海水


覗くと、壁にくっ付いた貝や藻


奥の方を見れば水底の砂利まで見える。






『……ふふ、コイキングやシェルダーだ』





ちらちらと、ポケモンの姿も確認できた。




私は少し風景を堪能した後、すぐ隣の建物へ入ると


数人の船乗りさんの中に、明らかにお父さんの会社の人がいた。



何で分かるかって、1人だけスーツなんだもの……








『おはようございます、Aです』


「おはようございます

お待ちしておりました、A様」


『今日は遥々ありがとうございます

えっと、カナズミからアサギ、そして船を停めるのはバウタウン……ですよね』


「ええ、そうです

ただ、1つ変更があります。


社長が急に今日待ち合わせと伝えましたよね

この船はジェット船ではありませんので、今日中に到着が難しく……

日程は明日になりました。

社長も急に本日、予定が入ったのもあるので、何も問題はありませんが……」


『そうですよね、1日で到着するのかぁ……って、ちょっと疑問に思ってました』







私も、社員さんも笑いながら言うと


1隻の船に案内された。



あまり大型ではない船だが、デボンの高級ミニクルーズ船だ。




まあ……別名


父のプライベート船なので、大きくないものの中の設備は


ハッキリ言って豪華である。






『じゃあ、今日は船で1泊ですね

着替え持ってくれば良かった……』


「お部屋に用意がございます。」


『父の趣味の服は嫌よ』






そう言いつつ、私は船に乗った。









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さやか(プロフ) - 初めまして呼んだ開口に何故か「ん?」となってしまったんですけど手持ちポケモンが(キバナ)になってますよ?? (2022年12月12日 7時) (レス) @page2 id: 71c5a1ef4d (このIDを非表示/違反報告)
槻みこと(プロフ) - キノコさん» お初のコメント、お待ちしておりました!!事細かに読んで頂き、とても嬉しいです^^ 例の事件については、あと数話で判明致しますので、ぜひ読んでください。 コメント頂き、ありがとうございます! 頑張ります♪ (2020年4月19日 12時) (レス) id: b9f86bca6f (このIDを非表示/違反報告)
キノコ(プロフ) - はじめまして!お話拝読させて頂きましたがとっても面白いです!私もマツバさん好きなので読んでて「キャー」となってしまいました!度々出てくるミュウも凄く可愛いです!主人公ちゃんに過去何があったのかとても気になります!これからも頑張って下さい! (2020年4月17日 21時) (レス) id: 96e9316664 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:槻みこと | 作成日時:2020年4月9日 18時

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