人気者の副会長！【魔ｄ！】 (ページ11)

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sideA

ﾓﾌﾞ「おおっ。本物だ。」
ﾓﾌﾞ「写真と同じ。」
ﾓﾌﾞ「ひょろいな。」
ﾓﾌﾞ「女子の方はスゲーかわいいぞ」
ﾓﾌﾞ「強いのか？」
ﾓﾌﾞ「理事長の孫達だぞ。女子の方は副会長なんだぜ？強いに決まってんだろ。見ろ。
この観衆を前にして微動だにしないぜ。」

ヤバい。非常にヤバいです。スピーチするなんて聞いてないよう！話の内容とか全く考えてないし！やっぱりここは、ありがちなおめでとうございます～って言えば良いのかな！？

ｲﾙ「Aちゃん。Aちゃん。」

と自分が焦っていると、私の肩を入間君がちょんちょんと指でつっついてきた。
訳が分からずに『？』という顔をすると、

ｲﾙ「これ。これ。」

入間君の指が示す方向に目線を合わせてみると、ポスターの裏に封筒があった。
封筒にはペンで「二人へ」と書かれていた。
入間君が封筒を開けると、訳の分からない単語ばかりが並んだ文章が書かれていた。

ｲﾙ「こ、これ読めば良いのかな？」

と入間君が小声で話しかけて来たので

『たっ、多分･･･。』

と私も小声で返す。
ええいっ！とにかく読んじゃえ！

ｲﾙ「『あべるはぅけ』」

書かれていたことをそのまま読むと、他の人達の空気が変わった。

ｲﾙ「『たるとぅだりいうさべべ」』

何気なくアメリ会長の方に視線を向けると、不安げな表情で此方を見ていた。
それにしても、やけに噛みそうな単語ばかりが並んでるなぁ。これ。

ｲﾙ「『りすとぅるあぶるぜ』」

読み進めていくにつれ、だんだん空気が重くなってくる。

ｲﾙ「『すとぅまぬあべるげうるまほらばつれざざ･･･』」

書かれていた文章を読み終わった。
一瞬しん･･･としたかと思えば、わっ！と歓声が挙がる。

『(なっ、何？何なの？これ)』

私は訳が分からず、ただ驚いた表情で壇上に立っている事しかできなかった。