25episode.◇ ページ25
だからって……
……何にもなかったからって、
わざわざホームルームで呼び出すことないじゃないですか先生。
逃げられないじゃないですか。
初めていじっめ子達の嘲笑に恐怖を覚えた。
焦りなんて今まで知らなかった。
なんでもできたから。
でも今の私は違う。
先生のせいで転がってる。
あなたは転がしてるつもりが全くないだろうから更にたちが悪い。
どうしよう。
どうしよう。
そればっかりが頭を支配する。
……でも待って。
裏を返せば
これはリベンジのチャンスじゃないか?
…そうだ。そうだよ。
……今度こそ終わらせよう。
私のこの愚かしい
初めての感情を隠すためにも、
断ち切るためにも、するしかないの。
どんどん帰っていく生徒。
先生は私の元に寄ってきた。
あたりをキョロキョロ見回してから、
用件を述べようとする。
「で、希望進路は……」
「進学」
先生が言い終わらないうちに切り出した。
私は自分の顔から笑顔を消すこが出来たのかと少し感心する。
いや違う。
演じないで切り出そうと思ったんだ。
私は真面目。
とっても本気です。
ヘラヘラ笑ってると伝わらないこともあるじゃない?
ただそれだけだよ。
私はただのコンピュータだから。
過去から最善を探す力があるだけの。
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作者名:つづみも | 作成日時:2019年12月9日 5時