ナポレオンに喝采を！３【あんスタ】

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「ボランティア活動、どうだった？」

「楽しかったですよ！いかにもヒーローって
感じで！」




ほむほむとクレープを頬張っている深海先輩を見て心が和む。

あ、鼻にクリームついてる。


口周りにクリームつけておじさんみたいに
なってた私と違いすぎて悲しきかな。





なんとなく、お互い無言になって
忘れていたはずの昨日の事件を思い出す。

きゅ、と少し強くクレープを握った。



「A？どうしたんだ？」



不思議そうに私の顔を覗き込む守沢先輩。

昨日から悩んで悩んで、すごく不安になって、
私はきっと、誰かに助けを求めてたんだ。


だからぽろっとこぼしてしまった。





「…わたし、本当にナポレオン様みたいな
英雄に…なれるのかな」




ずっとずっと不安で、怖くて、自信がなくて。

私の夢は、とても不確かであやふやだから
叶えられる保証なんて、ない。




「ルーラの魔法にすぐ操られて…
アッサリ敵になって」



だんだん声が震えてきて俯いた。

今顔を上げたら、すごくブサイクな顔してると
思うから。




「ひなたが、助けてくれなきゃ…
英雄どころじゃなかった」




熱いなにかが、込み上げてきて、
じわりの視界を歪ませた。





「本当に、英雄になれ___」



なれるのかな、と言おうとして私は固まった。





「…もりさわ、せんぱい？」

「……このままでいいか？」

「………はい」





驚いた拍子に、クレープはべちゃりと落ちた。

驚いた原因___私を抱きしめた守沢先輩は
抱きしめる力を強める。





「__俺の話を、聞いてくれるか」








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