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俺が孤児院に入って2年が経ち、分かったことがある。

それは、2つあるのだが、まず1つ目。ここの院長は孤児院の子供らを売りに出しているらしい。裏世界の。





多分、俺は顔が良い方だから(自覚済み)すぐ売れると思ったのだろう。



だから池袋ディビジョンの孤児院に入れられた。



まぁ実際、売られなかったんだけど。




そして2つ目だが、俺は他人の寿命が見えるという事。


次々売りに出されて行く子供達の寿命を見て確信した。




孤児院に入って4年が経つ。


そんな中、俺には絶対に守りたかった奴が居る。









.







山田三兄弟だ。


他の奴は俺に対して辛辣な態度や言動ばかりとっていたので嫌いだった。


でも山田三兄弟は違った。誰にでも平等に接していた。



だからどうしても逃げ切ってほしいという願いから、16歳の一郎宛に手紙を書いた。




9歳の一郎に『これ、16歳になったら読んでくれよ。』


そう言って手紙を渡した。


その後、俺は色々院長に言い訳をして孤児院を抜け出した。



俺はバイトをして居たので、そのお金で少なくともボロアパートに住むことが出来た。



『はあ……やっと…逃げ切れた。』



安堵の心もあったが、心配もあった。




一郎達は逃げ切れるのだろうか。









.









.









.






____大丈夫





『!!誰!?』



どこからか聞こえてきたその声は、今はもう亡き孤児院の親友の声に似ていた。








.









.









俺は孤児院に入ったばかりの頃、




『はじめ…まして。綾継氷字です。』





13歳とは言えど、緊張していた。






すると、「大丈夫だよ!私、鷹帆濟癸柚!よろしくね!同じ13歳!」


と優しく声を掛けてくれた。



懐かしいな。



あの後、癸柚は15歳で売りに出された。


その時だったな。寿命に気付いた時は。


明日出荷を待ち構えていた癸柚の頭の上には1と書いてあった。


あれは残り1日と言う意味だった。




気づいてやれなかった。


でも、癸柚のおかげで孤児院の謎に気づくことが出来た。



ああ、何なんだよ。


静かに涙が溢れていった。


『ごめんね。癸柚。』




大好きだ。







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突然回想をぶっ込んでみました。



タカホスク キユ



氷字の今は亡き親友。

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小生 - 面白いね!更新ガンバ!! (2020年1月14日 22時) (レス) id: 803df9d103 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 面白いです!続きが早くみたいです!更新、頑張って下さい! (2019年8月8日 16時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - 面白いです!! (2019年4月5日 19時) (レス) id: 60d5fcb14e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:( ^∀^) | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/yukiltu-na  
作成日時:2019年2月4日 0時

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