日記Ｎｏ．42 ページ10
・キャラ崩壊注意
〇月×日 晴天
７時起床、今日は少し眠そうで歩きながら珍しく欠伸をしていた。
可愛い。
今日はうどんを食べていた。いつも通り辛そうだった。
放課後、いつものように部活へ行く彼を笑顔で見送った。
最近は嬉しそうに部活へ行くので私も嬉しい。
〇月▲日 曇り
６時半起床、今日はどうやら湊くんと＿＿＿＿＿＿
「…おい」
「ぅわああぁ？！？！」
スマホの日記にタタタッと文字を打ち込んでいると、背後から急に声をかけられた。
バッと後ろを向くと、今まさに名前を打ち込んだ人物がいた。
そう、鳴宮湊くんだ。
「びっくりした！！何さいきなり！！人が真剣な時に！！」
「それはこっちのセリフだ、お前いつまで静弥のことストーキ「見守り活動！！！！！」…見守り活動し続ける気だよ」
「そんなの一生に決まってるでしょ？」
「自分が彼女だって自覚持てよ、彼女にス…見守り活動される彼氏の気持ちを考えてやれ」
「でも前と違って夜は見守らなくなったよ？！」
「そういう問題じゃない」
どういう問題なんだ、全く訳が分からないな湊くんは…。
・
人の習慣にケチつけるなんて…とブツブツ言う彼女に湊は思った。
そういう問題じゃないと。問題はもっと別のところにあるのだ。
この子が良い子なのは知っている。容姿が奇麗なのもわかる。だが中身にはこの残念さだ。
自分から見ると、どうにも彼女にする気にはならないなと、ため息をついた。
・
「桜木も一緒に学校行くか？」
「え、いいの？」
「そのために待ってたんじゃないのか？」
「合流を見守ったら別ルートで登校する気でおりました…」
「どうせなら一緒に行けばいいだろ、なんで別ルートなんだよ…」
「それなら、お言葉に甘えようかな」
そう返したところでガチャリ、とドアが開く音がした。
今日もかっこいい、静弥くんだ。
「おはよ、静弥くん」
「え、A？どうして…」
「俺が誘ったんだ、さっき偶然会ったから」
「そうなんだ、A、朝散歩するのが好きって言ってたね」
「うん、朝の澄んだ空気が好きなんだ」
嘘ではない。たとえその散歩ルートがいつも同じだとしても。
ふと静弥くんの頭を見ると、綺麗に梳かれ整えられている髪から、ぴょこっと髪が跳ねているのが見えた。
…………え、寝ぐせ？
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作者名：眼鏡かけ機 | 作成日時：2022年9月9日 14時
