『好き』なんじゃない、『嫌いじゃない』だけ！【Ki】

疑心暗鬼。 ページ10

見たくない。

見ていたくない。

今すぐに、ここから逃げ出したい。

逃げ出したいのに、
あたしの足はただ震えるばかりで、
何の役にも立たない。

そう、ただただ震えるばかり。

恐い、恐いよ…

ひろ、どうして？

この前一緒に帰った時、
あたし…ひろに聞いたことがあったよね。

『ひろ、好きな人とか…いるの？』って。

その時『いないよ』って、
笑いながら答えたじゃん。

あれ、うそだったの？

本当は好きなひとがいて、
彼女までいたの？

それをあたしの前では、
笑ってごまかしてたって言うの？

そんな冗談、笑えないよ。

ねぇ、どうして？

真実を、知りたいよ。

考えれば考える程、
マイナスな方向に考えてしまう。

そう、疑心暗鬼になる。

ふと、あたしは頬に異変を感じた。

頬を触ると…濡れていた。

A「え…？」

気づけばいつの間にか、
泣いていたんだ＿＿。

あたしを守って。→←見ちゃった。

ラッキーカラー

あずきいろ

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