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「えぇー！観光しないの！？」
「いらないやないすか！」
「こんなに綺麗なところなのに！？」
「あんた俺が遭難してること忘れてません？」
「忘れてたよ！」
「あっ開き直った」
Aと言い合いをする。
確かに色素の薄いような街は、美しく綺麗だった。
だが夜はともかく昼はできるだけ進んでおきたかった。
「はっきり言うと私はもっとショッピ君と旅していたい！」
「ほんまにはっきり言いますね！」
こっ恥ずかしいことを言ったA。
本人も自覚はあるのか、頬を赤くしている。
「じゃあ俺もはっきりいいますけど」
柄にもなく、ショッピという名の男は意思を固めた。
「我々国についても、一緒にいてくださいよ」
…言ってしまった。
流れる沈黙に後悔がのしかかる。
…言うんじゃなかった。
固まったように動かないA。
これは、どっちなんだ…？
驚いて喜んでくれているのか、それとも嫌で断り方に困っているのか。
どっちにしてもこの場から消えてしまいたい…。
「あ、あれですよ？別にあんたのことどうこうとかやなくて、いやほんまに」
俺は何を言っているのだ。
ただ、恋人になろうだとかそんな話よりも、我々国でAと一緒に過ごしていたいというのが本音だった。
まぁ普通に考えればプロポーズに取られる言葉だ。
いろいろ過程をすっ飛ばしているが。
「いやあの、嫌だったら別にいいんで。てかやっぱなかったことにしていいすか？」
そこまで早口でまくし立てると、
「…ショッピ君、君って奴は本当に…！」
Aは俺に向かって走ってくると、すぽんと腕の中に収まった。
八割の安堵と一割の困惑と一割の卑しい感情と。
いや俺はなにを言っているのだ。
何はともあれ、勇気をだして良かった。
「あの、とりあえず離れて…」
そういった時だった。
「でも」
Aは俺の腕の中で、顔を埋めたまま言葉を発する。
「君とは一緒に行けない。ごめん」
「え？」
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池田めあ(プロフ) - こういう、読みやすくて短いけれど内容の濃い小説書けるの本真天才やと思います...めっちゃ泣きました。ありがとうございました！ (2019年4月21日 15時) (
レス) id: c9f0955e0b (このIDを非表示/違反報告)
ツナマヨ(プロフ) - ちぃさん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけると次への活力になります…！ (2019年1月17日 0時) (レス) id: 072c732a72 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - すっごく感動しました！もう涙ボロボロです。(´；ω；`) 読んでてすごく面白かったです。これからも頑張ってください！ (2019年1月16日 1時) (レス) id: eda719901f (このIDを非表示/違反報告)
ツナマヨ(プロフ) - RiNさん» 有り難いお言葉です…！コメントありがとうございます！ (2019年1月13日 12時) (レス) id: 072c732a72 (このIDを非表示/違反報告)
ツナマヨ(プロフ) - 未知の世界さん» コメントありがとうございます！ そういっていただけると嬉しいです…！ (2019年1月13日 12時) (レス) id: 072c732a72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナマヨ | 作成日時：2019年1月9日 20時
