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「…っ、いってぇ…！」
全身を打撲したような感覚に思わず顔を歪める。
ゆっくりと身体を起こし、盛大なため息を一つついた。
視界に入るのは青に靡く白波と、どこまでも続くようなスカイブルー。
手に感じる砂の不快感が教えてくれたこと。
「遭難…だよな」
服についた砂を払い、ズボンの裾を少し捲る。
人気がないため中々見つからなかったのだろう。
紫色のジャンバーやジーンズはすっかり乾いていた。
だが叩けば無限に出てくるような砂や、再結晶した塩の結晶が白く浮いている。
「まずは村を探しますか…」
そう呟くと、潮風に逆らうように砂浜を後にした。
しばらく道なりに歩くと、案内板を発見する。
「ラチェーカ村…聞いたことないな」
掲示板の上の方には気分にそぐわない陽気な字体で、ようこそ！ラチェーカ村へ！と記されていた。
ジーンズのポケットを探れば硬い感触があった。
恐る恐る取り出すと、水没した通信機とぐしょぐしょになった煙草、水を吸って厚みをました財布があった。
ジッポライターはどうやら紛失したようだ。
愛用品だったため気が滅入る。
財布を開いてみると、紙幣の方は駄目になっていたが貨幣は無事だったようだ。
煙草とライターがとにかく欲しい。
まぁこの村の通貨と同じであればの話だが。
同じであることを祈りながら、村へと歩を進めた。
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池田めあ(プロフ) - こういう、読みやすくて短いけれど内容の濃い小説書けるの本真天才やと思います...めっちゃ泣きました。ありがとうございました！ (2019年4月21日 15時) (
レス) id: c9f0955e0b (このIDを非表示/違反報告)
ツナマヨ(プロフ) - ちぃさん» コメントありがとうございます！ そう言っていただけると次への活力になります…！ (2019年1月17日 0時) (レス) id: 072c732a72 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ - すっごく感動しました！もう涙ボロボロです。(´；ω；`) 読んでてすごく面白かったです。これからも頑張ってください！ (2019年1月16日 1時) (レス) id: eda719901f (このIDを非表示/違反報告)
ツナマヨ(プロフ) - RiNさん» 有り難いお言葉です…！コメントありがとうございます！ (2019年1月13日 12時) (レス) id: 072c732a72 (このIDを非表示/違反報告)
ツナマヨ(プロフ) - 未知の世界さん» コメントありがとうございます！ そういっていただけると嬉しいです…！ (2019年1月13日 12時) (レス) id: 072c732a72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ツナマヨ | 作成日時：2019年1月9日 20時
