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「ふぅ……」
スナフキンのため息に、ほう、と遠くからフクロウが共鳴します。普段ならにっこりするところですが、スナフキンは浮かない顔で遠くに目をやっただけでした。空の暗く沈む中、炎がスナフキンの周囲だけをとろとろと照らし、やけに上質なコーヒーの香りが周囲の小動物たちの鼻をくすぐっています。
＿＿数時間前、スナフキンは小川の流れる森を見つけてひと安心し、この場所にテントを張ることを決めました。
今まで行商隊やら耳長ネズミやら毛玉やら少女やら案内人やら、とにかく誰かがずっと隣にいましたから＿＿そうでなくとも頭の中に誰かの存在があったのです＿＿久しぶりの孤独に、スナフキンの心はすうっと落ち着いて晴れやかでした。……そう、テントを立てている間は。
すべてを終えると、スナフキンはごろりと地面に身を投げ出しました。少し昼寝をしようと思い立ったのです。そして、テントを取り出されて少ししぼんだリュックに頭を乗せ、いつもどおり帽子を顔にずらそうとした時、ふと今の自分の姿に気が付いたのです。
「そういえば……。忘れていた」
背丈も大きく変わらないので、身体を動かすのに不自由はなかったものですからね。スナフキンは目を瞑り、元の自分の姿を強く念じました。煙草の匂いがしているなと考えているうちに、襟元のくすぐったさが消えました。薄く目を開けると、帽子が元通りの緑色に戻っているのが分かりました。
姿だけ変わるというのは、どれほど人の心を慰めるのだろう。自分がどんなに背を伸ばし、目をパッチリさせて訪れても、ムーミン谷のみんなは変わらず接してくれるだろうことがスナフキンには分かっていました。同時に、自分の姿や在り方に思い悩む者たちがいることも分からない程、スナフキンは狭量ではありませんでした。
スナフキンだって、誰かといると急に息苦しく、がんじがらめにされているように感じられ、鳥になってずうっと遠くに飛んでいきたいような気持ちになることもあるのですからね。
「＿＿＿＿」
その息苦しさを常に抱えている者たちにとっては、この国は楽園なのかもしれないな、とスナフキンは思いました。
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雪野(プロフ) - ありがとうございます！投稿したら報告しますので機会があれば見ていただけると嬉しいです(●´ϖ`●) (2月6日 17時) (
レス) @page2 id: bc308af5a3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん - (続き) 作者の名前とタイトルを記載していただければ、煮るなり焼くなりお好きになさってください。(僕も趣味の範疇&気の向いた時の更新ですので、雪野さんも描きたくなったらお好きなところだけ……が自然だと僕も思います！笑) (1月23日 2時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん - 雪野さん» コメントありがとうございます！お返事が遅くなってしまって申し訳ありません。まだお気持ちに変わりなく、僕の拙い夢小説にそのような素敵なファンアートをつくってくださるのなら、僕はとても嬉しいです。 (1月23日 2時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
雪野(プロフ) - とっても好きすぎます… このストーリーを丸々そのまま漫画にしてpixivに上げたいのですが良いでしょうか？ 趣味の範疇なので途中までかもしれませんが... (1月12日 16時) (レス) id: bc308af5a3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん(プロフ) - marimo03250226さん» コメントありがとうございます！夢主だけじゃなく雰囲気もふわふわさせていけたらなと書いています(*´`*)笑 応援とっても嬉しいです！のんびりお付き合いくださると幸いです (11月28日 23時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名さん(情緒不安定) | 作成日時：2023年1月30日 2時
