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「やあ。君が案内人かい？」
「＿＿」
少女は何も言わずにずかずかとスナフキンに近寄り＿＿＿＿ずべん、と転びました。
スナフキンが思わず立ち上がります。膝の上でまどろんでいた猫が驚いて飛びのき、気分を害したかのように彼を一瞥し、それからゆったりと逃げていきました。
「君、平気かい。そら、掴まって」
上等なスカートを砂ぼこりで汚したであろう少女に手を差し伸べると、少女はきょとんとスナフキンを見上げました。そうして差し出された手を見ると、嬉しそうにその手をとりました。
「案内人は君？」
「？」
立ち上がるのを待ってスナフキンがもう一度聞くと、少女は不思議そうな笑顔で首をかしげます。これは、言葉が通じてなさそうだ、とスナフキンは少し困ってしまいました。
「スナフキンさん」
少女の後ろから不意に声がかかりました。落ち着いた、ハスキーな少年声でした。首を伸ばして少女の背後を見ると、身の丈に合わない長銃を持った栗色の髪の少年が立っています。今度こそ本物の案内役のようでした。
「こんにちは。僕は案内役のフォルシ。女王陛下の御前まで案内します、我が国の旅人さん」
フォルシと名乗った少年は演技がかった大げさなお辞儀をしました。スナフキンはつられて帽子を取ってお辞儀を返しました。フォルシはスナフキンに微笑んだ後、少女に視線を移しました。
「お知り合いで？」
「いや。今はじめて会ったばかりです」
「そうですか。ああそうだ、僕に敬語は不要ですよ、スナフキンさん。一介の案内役に過ぎませんから」
「では僕も一介の旅人に過ぎない。敬語は不要だぜ」
スナフキンの返事に、フォルシは目を丸くしました。そうして、人懐こそうな笑顔を浮かべました。
「そっか、そんなら遠慮なく。最近こっちの喋り方をしてないもんだから、忘れちゃいそうだったんだよなあ」
気を張っていなければ、年相応の砕けた喋り方をする少年のようです。スナフキンはこちらの方が好ましいと思いました。フォルシは肩にかけた長銃をがしゃりと鳴らしてスナフキンに目配せしました。
「この銃は気にしないでよ。この国が危険なわけじゃないけどさ、職業柄ね。何があるかわかんないだろ」
「この国が平和なのは見たら分かるよ。そこかしこで猫がのんびりしているし」
「猫ね」
少年は意味深な表情を浮かべ、「理由はそのうち分かるよ」とウインクしました。
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雪野(プロフ) - ありがとうございます！投稿したら報告しますので機会があれば見ていただけると嬉しいです(●´ϖ`●) (2月6日 17時) (
レス) @page2 id: bc308af5a3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん - (続き) 作者の名前とタイトルを記載していただければ、煮るなり焼くなりお好きになさってください。(僕も趣味の範疇&気の向いた時の更新ですので、雪野さんも描きたくなったらお好きなところだけ……が自然だと僕も思います！笑) (1月23日 2時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん - 雪野さん» コメントありがとうございます！お返事が遅くなってしまって申し訳ありません。まだお気持ちに変わりなく、僕の拙い夢小説にそのような素敵なファンアートをつくってくださるのなら、僕はとても嬉しいです。 (1月23日 2時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
雪野(プロフ) - とっても好きすぎます… このストーリーを丸々そのまま漫画にしてpixivに上げたいのですが良いでしょうか？ 趣味の範疇なので途中までかもしれませんが... (1月12日 16時) (レス) id: bc308af5a3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん(プロフ) - marimo03250226さん» コメントありがとうございます！夢主だけじゃなく雰囲気もふわふわさせていけたらなと書いています(*´`*)笑 応援とっても嬉しいです！のんびりお付き合いくださると幸いです (11月28日 23時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名さん(情緒不安定) | 作成日時：2023年1月30日 2時
