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「スナフキンさん、スナフキンさん」
「ん……んん？」
兵士にゆさゆさと揺さぶられ、スナフキンは眠そうに片目を開けました。ぼやける視界に映るのは先ほどまでいた待合小屋の景色ではなく、立ち並ぶ家々や美しく整備された花壇、空を飾るペナントガーランドでした。
「ここは……」
驚いて一気に覚醒したスナフキンは、自分が兵士におぶられていたことに気が付きました。無機質なヘルメットの中で爽やかな笑い声がわんわんと響きます。
「気持ちよさそうに寝ていましたね。どうも起きなかったものですから、とりあえずここまでは私がお運びしたのですよ。ああ、ここというのはつまり、門を入ったところですがね」
「それは、どうも。申し訳ない……」
他人におぶられて運ばれた気まずさと、そんな風にされたのに起きなかった自分に対する不可思議な気持ちとで、スナフキンは混乱してしまいました。地面に降ろされると、なんだかくらくらします。足元を猫が一匹くぐりぬけていきました。
「スナフキンさん、大丈夫ですか？ 少し休んでいるとよいでしょう。じき、案内係が来ますからね。ベンチにお座りになってください」
「、ええ」
兵士に促されるまま、スナフキンは側にあったベンチに腰をおろしました。兵士は慇懃に敬礼をするとその場を去っていきました。スナフキンは体を休めながら周囲を観察することにしました。なんといっても、門外不出の不思議の国ですから。
「猫が……多いな」
ぽつり、スナフキンが呟きました。街自体は何ら変わったところはなく、住みやすそうなごく普通のきれいな街なのですが、＿＿ベンチの下、大通り、噴水の縁、屋根の上、あらゆるところに猫、ネコ、ねこ。呆気にとられるスナフキンの膝の上にも、いつのまにか、猫。
「んにゃお」
「ふむ……」
往来を行くのは人、ネコ、人、ネコ、ネコ、犬、とかげ、ヒト、ねこ。
通りがかるヒトの形も様々で、小さい者、大きい者、耳の生えた者、鼻の長い者。
はしゃぎながらかくれんぼをする小さないきもの達。
白い少女。
「ん、」
＿＿気づくと目の前に、白くて柔らかそうな髪をそよそよとたなびかせる少女がひとり立っていました。上等な青いワンピースを見るところによると、良いところのお嬢さんのようです。瞳はスナフキンのぼうしを鏡で映したような緑色をしていました。
少女はスナフキンを見つめ、緑色の瞳をめいっぱい輝かせ、花開くような笑顔を浮かべました。
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雪野(プロフ) - ありがとうございます！投稿したら報告しますので機会があれば見ていただけると嬉しいです(●´ϖ`●) (2月6日 17時) (
レス) @page2 id: bc308af5a3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん - (続き) 作者の名前とタイトルを記載していただければ、煮るなり焼くなりお好きになさってください。(僕も趣味の範疇&気の向いた時の更新ですので、雪野さんも描きたくなったらお好きなところだけ……が自然だと僕も思います！笑) (1月23日 2時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん - 雪野さん» コメントありがとうございます！お返事が遅くなってしまって申し訳ありません。まだお気持ちに変わりなく、僕の拙い夢小説にそのような素敵なファンアートをつくってくださるのなら、僕はとても嬉しいです。 (1月23日 2時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
雪野(プロフ) - とっても好きすぎます… このストーリーを丸々そのまま漫画にしてpixivに上げたいのですが良いでしょうか？ 趣味の範疇なので途中までかもしれませんが... (1月12日 16時) (レス) id: bc308af5a3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名さん(プロフ) - marimo03250226さん» コメントありがとうございます！夢主だけじゃなく雰囲気もふわふわさせていけたらなと書いています(*´`*)笑 応援とっても嬉しいです！のんびりお付き合いくださると幸いです (11月28日 23時) (レス) id: 3945cd8343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名さん(情緒不安定) | 作成日時：2023年1月30日 2時
