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「運命って事にしておいて」 ページ7

いつも通りに食堂に来てみれば、意外な人物に会った。同じ学科の天月くん。
 
いつもは一人で行動している事が多いけど、彼の隣にはもう一人。
 
友達いたんだな、と失礼な事を思ってしまった。
 
っていうか・・・、
 
 

「 ____ 伊東くん!?」
 
 
 
心臓が止まるかと思った。
 
なんで、なんで伊東くんがここに!?
 
どこに進学してるとかどこで働いているとか一切聞かずにいたけど、こんな偶然があるなんて。
 
なんというか、気まずい。
 
 
「おー!Aちゃん!ナイスタイミング!」
 
手招きされ、向いの席に座る。ナイスタイミング?何が?
 
こころなしか天月くんがニヨニヨしているとなると、伊東くんは私の事喋ったのだろうか。
 
伊東くんが目を合わせてくれない。やっぱり気まずい。
 
 
 
「なに?お前らどうやって再会したの?中学の同級生だって聞いたけど」
 
「あ―、えっと、ネット」
 
「は?」
 
「あ、えっと、違くて」
 
 
どう説明すればいいのだろう。
 
彼女代行紹介サイトで私を見つけて、期間限定で彼女になったなんて。
 
私が口を出すのも変だし、本当の事を話すなんてもっと気が引けるしなぁ。
 
伊東くん頑張れ、と心の中で応援する。
 
 
 
 
 
 
「えっと、だからさ、偶然だよ、ほら、俺は中学から好きだったから、
 
  ______運命の出会い的な!」
 
 
 
 
 
 
何、言って・・・、
 
多分顔が真っ赤な私を見て、伊東くんはようやく自分の発言のトンデモなさに気付いたようだ。
 
伊東くんの顔が真っ赤になっていく。
 
それに比例して、天月くんの口角が上がっていく。
 
 
 
 
「ほー、そーかそーか。ラブラブって事ね。 あ、俺食券買ってくるね―」
 
 
 

 
天月くんが去ってさらに気まずいこの距離。
 
「何言ってるんですか・・・」
 
「ごめん、運命って事にしておいて欲しい・・・ほんとごめん」
 

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月乃 雫(プロフ) - めしださん» ありがとうございます!頑張ります! (2018年1月13日 17時) (レス) id: 1a27c96d26 (このIDを非表示/違反報告)
めしだ - とても面白く読まさせてもらいました!!高評価押したいくらいです!!これからも楽しみにしていますので、頑張ってください♪ (2018年1月13日 15時) (レス) id: 824ec6dddf (このIDを非表示/違反報告)
月乃 雫(プロフ) - 雪乃 空さん» ありがとうございます!頑張ります! (2018年1月12日 20時) (レス) id: 1a27c96d26 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 空(プロフ) - 新作おめでとうございます!!とても面白そうです。更新が楽しみで仕方ありません。頑張って下さい! (2018年1月12日 20時) (レス) id: ff045771c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者ホームページ:なし  作成日時:2018年1月12日 20時

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