「消えてしまいたい・・・」 ページ4
「ご利用ありがとうございます。弊社は恋人代行サービスを行なっております。
両親にどうしても恋人を紹介しなくてはならない。
友人カップルで遊園地にいかなくてはならない。
彼氏彼女のように楽しい時間を過ごしたい。そんなお悩みを代行しておりまして____ 」
「ちょっ、ちょっっと待って!」
俺が依頼した会社はかなりしっかりしたところのようで、
依頼して金を払えばなんでもできるわけでもないらしい。
細かい規律や料金プラン等で、働く側の安全も確保されているっぽい。
今日は契約内容の確認及び顔合わせで・・・
・・・いや、そうじゃなくて。
久しぶりの再会にしては淡泊すぎて焦ってしまった。
「久しぶりの再会」なんてロマンチックな言い方をしてみたが、ただの元クラスメートだった。
数年ぶりに見た同級生は、とんでもない美人に成長していた。
髪型や恰好を見る限り全くの別人に見えるけれど、顔を見ると確かに彼女だ。間違いない。
「なんでこんなところで働いてるの・・・?」
「えっと・・・、給料がいいから、かな」
「へ、へぇ・・・」
最高に気まずい。
彼女にとって俺はただのクラスメートで、あの約束なんて覚えているはずもない。
覚えていたら、彼女の方も気まずいだろうに。俺だけ焦っている。
「伊東くんこそ、なんで依頼してきたの?」
「ア、あの、 ・・・・・・親に紹介したいんだけど、彼女できたことなくて・・・」
消えたい。消えてしまいたい。たぶん頭から煙出てる。恥ずかしい。
中学生の時、君を助けた王子様(仮)が今、このザマです。
「設定とかってどうします?」
「は?」
「いや、ご両親に紹介する時に出会ったきっかけとか聞かれるかもしれないじゃないですか」
「あ、あ、えっと、普通に、中学校の時のクラスメートだったって事でいいと思い、ます」
事務的な対応で若干寂しい。
まさか元クラスメートとこんな奇妙な関係になるなんて思ってなかった。
しかもよくよく聞けば、どうやら三か月契約のようで、一日だけ、というわけにはいかないらしい。
3ヶ月よろしくお願いします、と頭を下げて今日は解散した。
「伊東くん、ずっと会いたかった」
帰り際のその言葉に少しときめいてしまったのは、秘密。
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月乃 雫(プロフ) - めしださん» ありがとうございます!頑張ります! (2018年1月13日 17時) (レス) id: 1a27c96d26 (このIDを非表示/違反報告)
めしだ - とても面白く読まさせてもらいました!!高評価押したいくらいです!!これからも楽しみにしていますので、頑張ってください♪ (2018年1月13日 15時) (レス) id: 824ec6dddf (このIDを非表示/違反報告)
月乃 雫(プロフ) - 雪乃 空さん» ありがとうございます!頑張ります! (2018年1月12日 20時) (レス) id: 1a27c96d26 (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 空(プロフ) - 新作おめでとうございます!!とても面白そうです。更新が楽しみで仕方ありません。頑張って下さい! (2018年1月12日 20時) (レス) id: ff045771c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者ホームページ:なし 作成日時:2018年1月12日 20時