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問題は次から次へと ページ15

『それなら問題無いですよー。』



私がヘラリと笑って答えると国木田さんは、怪訝そうに眉をひそめた。

おう、この対応は駄目だったか。難しい奴だな……。



「まあまあ、そんなに怒らないで国木田君。」


「俺は怒ってなどいない。」


「またまたぁー。」


「一寸黙っていろ唐変木。」




国木田さんの厳しい一言に、太宰さんはまた落ち込む。

やっぱり国木田君、怒ってるじゃない……、と。




「で、問題無いとはどういう意味だ。」


『其のままです。うちの親、俗に言う“放任主義”ですから。』



ーーそれに、両親とも海外で働いてますし。


付け足した私の言葉に国木田さんは驚いたようで、大きく目を見開く。



「それは本当か……?」


『当然です。シにたがりに定評がある私は、嘘なんて吐きません。』





エッヘンと胸を張ると、敦君は、そんなに威張ることじゃ無いと思うけど……と正論を零す。


其処は無視する所だろうが……!




『……まあ、一応、親に連絡しますね。』



国木田さんの気遣いを無駄にも出来ず、私は携帯を取り出す。


何コール目かで母親が出た。





『あ、もしもしお母さん?』

「母親の携帯に掛けたのに、違う人が出る訳ないでしょ。」

『そりゃそうだ。でね、話があるンだけど……、』

「やってみると良いわ。」

『……。』

「今度は途中で投げ出さないでよ?」

『……うん。ありがとう。』





じゃあね、と母親が通話を切った。

放任主義だけど、理解のある親で良かったと、つくづく感じた。





『てな訳で、親からの許可も下りました。』


「という事は……正式に、Aちゃんと此処で働けるという訳ですわね!

一緒に頑張りましょうね!!」


『うんっ!!』



ーーとなると……、


今度は太宰さんが真面目な雰囲気で話し始めた。



「社員寮から通うことになるのかい?それとも今の家から?

あと、気になっていた事が有るのだけれど……。
Aちゃん









────学校は?」









────どうやら、問題は次から次へとやって来るようです。

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こおりざとう(プロフ) - みるくてぃーさん» 確かにそちらの方が、後味も悪くなく(?)良い気がしますね…!次からは、もう少し幸せな終わり方を目指してみます。ありがとうございました。更新頑張ります! (2016年11月2日 21時) (レス) id: fb35e39608 (このIDを非表示/違反報告)
みるくてぃー - どうせならハロウィン『…っていう夢を見たんだ。』敦「やめて」って感じの方が…!でも面白かったので良し!!更新頑張ってください! (2016年11月1日 0時) (レス) id: acf5ab12fc (このIDを非表示/違反報告)
こおりざとう(プロフ) - 物部さん» 改めまして、物部さん。コメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2016年10月30日 8時) (レス) id: fb35e39608 (このIDを非表示/違反報告)
物部(プロフ) - ネーム変更致しました。元サクヤの物部です_(._.)_改めて更新頑張って下さい! (2016年10月30日 0時) (レス) id: fcc84377d6 (このIDを非表示/違反報告)
こおりざとう(プロフ) - 黒兎さん» フォローありがとうございます!!面白いと言われると、私のやる気が上がります(笑)文才は無いですが、無いなりに頑張っていきます。 (2016年8月19日 7時) (レス) id: 78284aef9a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:こおりざとう | 作成日時:2016年7月12日 22時

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