７． ページ8
「之は又……派手に遣ったねえ、A。」
扉から、カラカラと笑い声をたてる治と中也が入ってきた。
『私は見てただけだけどね。』
「じゃあ其の傷は何だよ。」
『傷……？』
中也は私の右腕を指さす。
それに連られるかの様に、私も自身の右腕を見た。
『うわ、何これ!!』
私の右腕は弾が掠ったのか少し抉れ、ポタポタと血が流れ落ちている。
「それだけの怪我に気が付かないなんて……ひょっとしてA、寝てた？」
『ンな訳ないでしょ！ 莫迦じゃないの!?』
「君、私に勝てるもの有ったっけ？」
『料理。』
────ちなみに。こんな会話をしているが、敵のボスは未だ倒していない。
何だこれ、ほのぼのすぎるだろ。
中也に至っては、暢気に建物の中を物色している。
「随分と暴れてくれるじゃないか……迷子の仔犬達よ……。」
ほーら、云わんこっちゃない。
「其方から出てきてくれるなんて、随分サービス精神があるんだねえ。転職でもすればどうだい？」
ーー君には外回りの仕事が向いてる。
治が、何時もの淡々とした様子でボスに仕掛ける。
こういうのは、治の専売特許だ。
私と中也は、それぞれ銃とナイフを手に掛け相手を睨む。
「厭、そんなに怒らないでくれ。私は純粋に感動しているのだ。いったい、之だけの数をどうやって殺したのか、参考までに教えてくれないかい？」
両手を上に上げ降参のポーズを取る敵のボスは、私達にこう訊ねた。
『……。』
「……善いでしょう、教えてさしあげます。ね、A。」
治のこの言葉で、敵は真っ直ぐと私を見つめてくる。
ーー嗚呼、もう、莫迦。
私は治をジロリと睨み、小さく溜め息を吐いた。
『率直に云うと……異能力なんですよ、私の。』
「ほお、異能力……。」
敵は、面白い
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こおりざとう(プロフ) - まゆさん» コメントありがとうございます！お返事が遅くなり申し訳ありません…！ギャグ系のお話を書くのは苦手意識があるので、楽しかったと言ってもらえると、凄く嬉しいです！ (2017年12月28日 22時) (
レス) id: f96c6ac768 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 面白かったです^_^ヒロインのノリ&ツッコミ、楽しかったです^_^続きが、すごく気になります^_^これからも、頑張って下さい^_^ (2017年12月20日 0時) (レス) id: 8c0a96a096 (このIDを非表示/違反報告)
こおりざとう(プロフ) - haruさん» お返事が遅くなってしまい、申し訳ありません。コメントありがとうございます！面白いと言っていただけて、とても光栄です！ 更新頑張ります。 (2017年1月1日 2時) (レス) id: fb35e39608 (このIDを非表示/違反報告)
haru - めっちゃ面白いです！更新頑張ってください！ (2016年12月27日 9時) (レス) id: 6436e63b4f (このIDを非表示/違反報告)
こおりざとう(プロフ) - あいかさん» コメントありがとうございます！ このコメントが、今年のクリスマスプレゼントになりました(笑) 更新頑張ります！！ (2016年12月27日 0時) (レス) id: fb35e39608 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こおりざとう | 作成日時：2016年10月4日 1時
