検索窓
今日:18 hit、昨日:17 hit、合計:276,221 hit

#14 ページ14

#14




side_Hokuto




「ただいま」


「おかえり。遅かったね」


「ごめん」


大我は飼い慣らしているコウモリに

餌をやりながら、俺の方を見向きもしない。


帰りが遅かったことにそうとう怒っているようだ。


ツンとしたその態度に、俺はかなり弱い。


しばらくすればまたいつも通りの大我に戻ると

わかっていても、

今すぐに大我に優しくされたいと思ってしまう。


「ごめんって、ねぇ…大我」


窓際に立つ大我を後ろから抱きしめ、

首元に顔をうずめる。


すると、慎太郎とは違う、

もうすっかり慣れてしまった香りが俺を包み込み、

さっきまで慎太郎のことでいっぱいだった頭は、

今はもう大我のことで埋め尽くされた。


それを伝えるように、

俺は大我の首筋から耳に舌を這わせ、

わざと音を立てるようなキスをする。


自然と大我を抱く手は下に降りてゆき、

股関節付近を摩るように撫で回して大我を求めた。


そしてようやく俺のほうを向いた大我は

腕を俺の首に回し、

ねっとりとした唇を押し付けてくる。


俺はそれを喜んで受け入れ、

食いつくように大我の舌を自分の舌で探しあて、

大我を味わう。


角度を変え、何度も何度もそれを繰り返すと、

次第に俺の身体は疼き始めた。


強請るように下半身を大我に押し当て、

大我を求めると、大我はニヤリと笑って

俺の手を引いてソファの方へと導く。


もう我慢なんてできない俺は、

大我をソファに押し倒し、

貪るようなキスで大我の口を塞ぐ。


「…っ、んぁ……」


いつもは余裕そうな大我が漏らす声ほど

甘美なものはない。


大我の白い肌に俺の痕をいくつも散りばめ、

大我のナカを俺でいっぱいにする。


満たされた俺らはお互いの体温に溺れながら、

ふたりきりの世界でゆっくりと目を閉じた。




#15→←#13



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (346 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
667人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ま り ゅ 。(プロフ) - 会場にいました !! 面白かったです 、次回作もとても楽しみにしております ^ ^ (2019年5月3日 21時) (レス) id: 175c974560 (このIDを非表示/違反報告)
りほ(プロフ) - HARUTOを感じさせるところがたくさんあり、とても面白かったです!お疲れ様でした! (2019年5月2日 21時) (レス) id: 8fe4720d0e (このIDを非表示/違反報告)
あいたん(プロフ) - お疲れ様でした!とても楽しかったです。実は私も大阪でズドンしてました笑この作品の世界観がとても好きで、毎回更新を楽しみにしてました!次の作品も楽しみにしてます! (2019年5月2日 18時) (レス) id: 634aec9d51 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうり。(プロフ) - いつも更新お疲れさまでした!こういう雰囲気の小説初めて読んだんですが見事にハマりました!私の好きなCPが両方入ってて更新される度に見るのが楽しみでした!次回の作品も楽しみに待ってます! (2019年5月2日 11時) (レス) id: 9dc82746ac (このIDを非表示/違反報告)
紅の三角#苺日和 - お疲れ様でした!!毎日の楽しみになっていた月華。前作から読んでいて、さいかさんの書き方そのままうつしたいぐらい好き…次作楽しみに待ってます♪ (2019年5月1日 23時) (レス) id: ccec864579 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:さいか | 作成日時:2019年3月17日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。