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人間と魔法使いが共存する世界に突如連れてこられた少女。
それが、新しく賢者となった真木晶である。
この世界に召喚されてから次の日。
魔法使いたちと共に朝食を食べている時のことだ。
スノウとホワイトの言葉を聞いて、晶は再び賢者の書を開いた。
賢者の書とは、過去の賢者がこの世界について書き記した書物のことだ。
この世界について何も知らぬ晶からしたら、バイブルのようなものである。
賢者の魔法使いは、中央の国、東の国、西の国、北の国、南の国からそれぞれ4人ずつ選ばれること。
魔法使いは地域ごとに性格に特徴があること。
それらは、賢者の書に載っており、彼女はなるほどと頷いた。
そして、代替わりしても生き残っていそうな魔法使いについて詳しく書いてあるページまで、晶はページを進めていく。
そこには、スノウとホワイト、ブラッドリー、オーエン、ミスラ、オズの名が書き記されていた。
晶はそこである内容が気になった。
『ミスラ。MAX要注意。見た目と敬語に騙されない方がいい。けだもの。殺される』
(けだもの……。殺されるって……。……会いたくなさすぎる……。)
不安要素しかない文面だが、それにはまだ続きがあった。
『肩に乗ってるくまのぬいぐるみはまとも。話も合うしいいやつ。
困った時はそいつに頼めば、ミスラもちょっっっっっっっっっっっっとだけ！！
本当に！！ほんの少しだけ！！
マシになる時がある』
くまのぬいぐるみというワードに微妙な違和感を覚える。
話も合うしいいやつ。
なんて、まるで人みたいに扱う言葉に晶は少し戸惑った。
だって、クマのぬいぐるみだ。
人みたいに動いて喋るというのだろうか。
どう考えたって、それはまともじゃない。
とはいえ、月が襲いかかってきたり、魔法使いが存在する世界に、晶の考えるまともが通用するとは思えないのが今の現状だ。
晶はけだものみたいな魔法使いの肩に乗っかったくまのぬいぐるみを想像してみる。
明らかにシュールな絵が出来上がり、苦笑いしか浮かばなかった。
それでも、晶はとりあえず"困った時はくまのぬいぐるみ"というワードを頭の中に叩き込んでおくことにした。
知っておくことに越したことはない。
何れMAX要注意のミスラとも、対面する機会はあるだろうから。
この世界は、まだまだ晶の知らないことでいっぱいに満ち溢れているらしい。
続く (更新停止中)
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あいねこ - 最高です。キャラクターとの関係性が素敵すぎます！素敵なお話をありがとうございます。更新楽しみにしております。 (2021年4月19日 2時) (
レス) id: 650a36dc0f (このIDを非表示/違反報告)
藤李 - ぬいぐるみが主人公とは珍しいですね！とっても面白かったです！続き待ってます！o(*ﾟ∀ﾟ*)o (2020年4月14日 19時) (レス) id: b71c5bc041 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：星子 | 作成日時：2020年2月29日 2時
