第40話 ページ41
治「イートイン…」
「私たち、今、おにぎりお持ち帰りしかできないじゃないですか!
今、お客さんとも話してたんですけど、もう夏も近づいて日中も夜も暑いですよね、
それで、涼しい店内で食べられるようにしたらいいんじゃないかな、と…!」
治「ほうほぅ…」
「厨房仕切ってるこの壁なくして、ここまでカウンターにしちゃって、目の前でおにぎり作ってもいいと思いますし、
もちろん、ショーケースはそのままでお持ち帰り"も"できるようにします!
どうですか…?」
治「それ、ありやな。」
少し悩む素振りを見せた後、治さんは私の意見に頷いてくれた。
治「いっそのことリニューアルオープンも考えとってん。
お店出してしばらく経ったけど、予算よりも倍以上売り上げ良くて、お金に余裕はあんねん。
その分仕入れ先変えたりできると思っとったんやけど…
Aちゃんの言ったくれたやつの方がええな。」
良かった…!
私が思いついたのを採用してくれるのは嬉しい。
治さんが今握っている豚キムチのおにぎりも、もとは私が思いついたやつだ。
こうして商品化するまで、味見とか手伝ったけど、
治さんの、「これ入れたほうがいい」「こっちの方が歯応えがある」などと言った発言は、
この人ほんとに食の天才かと思わせるものばかりだった。
きっと自分が本当に良いと思ったことしか採用しない人。
だからこそ私の意見に頷いてくれたのは嬉しかった。
治「そうとなったら、さっそく動かな。
ちょっと考えてくるわ!ありがとな、Aちゃん。」
そう言って治さんは私ににっこりと微笑んだ。
嬉しい…!
「はい!!それじゃ私は戻りますね!」
・
・
そうして今日も無事にバイトは終わった。
「あれ、治さん今日は帰らないんですか?」
普段だったら私が賄い食べてる間に次の日の準備を終わらせて帰る時間は一緒。
治「ちょっとこの後、知り合いくんねん。
今年の夏野菜第一号ができたから届けてくれるねんて!」
そう話す治さんは、どことなくソワソワしていた。
「お疲れさまでした!」
治「おつされさん!」
私が帰ろうとすると、ブーン…とお店の前に一台の白いトラックが止まった。
治「およ!すまん!Aちゃんちょいごめん!」
治さんは慌てて店のドアを開けに行く。
その慌てっぷりに、私は思わずその場に留まった。
治「待っとりました!
北さん!!」
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ジャム - 間違ってたらごめんなさい。 佐久早くんの聖が清になってます。 (2021年6月10日 19時) (レス) id: 05b8f4c815 (このIDを非表示/違反報告)
たたねんこ(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます、わざとそうしてます、、! (2021年2月4日 18時) (レス) id: 415db63fbe (このIDを非表示/違反報告)
あ - 間違ってたらすみません!LINEがLIMEになってます、、、! (2021年1月11日 23時) (レス) id: acd8df42fe (このIDを非表示/違反報告)
たたねんこ(プロフ) - 田中さん» コメントありがとうございます^^もう自分の身の何をどう捧げればいいのか分からないくらい稲荷崎尊いですね…!! (2020年5月1日 23時) (レス) id: 415db63fbe (このIDを非表示/違反報告)
たたねんこ(プロフ) - 猪と猫さん» コメントありがとうございます!もう本当に稲荷崎民にとってはこれは命日かな?ってなるくらい本誌やばかったですね!!猪と猫さんのすなくんの作品も楽しく読ませていただいてました!!これからもよろしくお願いします! (2020年5月1日 23時) (レス) id: 415db63fbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たたねんこ | 作成日時:2020年4月10日 1時