第13話 ページ14
あれからどれくらい時間が経っただろう
「全部終わったー…!」
宮さんから言い渡された仕事をやっと終えた。
思ってたよりも量があって、時間がかかってしまった。
終わったことを報告しようと思って、店内を見渡す。
ちらりと壁にかかった時計をみると、
「もう9時半…?!」
まだまだ電車もある時間だし、
すごい遅い時間ってわけではないんだけど、
こんなに時間が過ぎてたことに気づかないくらい集中していた自分に驚く。
すると、
グゥ〜〜
私のお腹が鳴った。
…恥ずかしい!!
そりゃそうだよね、お昼からなんも食べてないしお腹すくよね…!!
誰も聞いてないよね…?!
と思った矢先、
治「お疲れさん。遅くまでありがとうな、
途中で声かければ良かったわ。
ほれ、今日の賄いやで。好きなだけ食べ!」
数種類のおにぎりが可愛らしく盛り付けられたお皿を持った宮さんが、
私の横に来たかと思うと、
コトンとそのお皿を机に置いてくれた。
「うわぁ…美味しそう…!!
ありがとうございます!」
お腹が空いていたからか、
それだけじゃない、
目の前のおにぎりからとても良い匂いがしたからか。
いつもだったらこんなにご飯が美味しそうに見えることはない。
「い、いただきます!」
目の前のおにぎりに一口かじりつく。
ナニコレ。
「めっちゃうま!!!!」
美味しすぎて思わず叫んだ。
あ、やべっと思わず宮さんを見ると、
治「せやろ〜!!」
私の斜め前の椅子に腰を下ろした宮さんが、
別のおにぎりを片手に満足そうに私を見下ろしていた。
治「俺が作ったおにぎりやもん。美味いに決まっとる!」
そう言って手に持ったおにぎりを食べる宮さんも、
まあそれはそれは美味しそうに頬張るもので、
私も思わず笑顔になる。
あ、なんか幸せだ。
・
涼「あ!治さんも!Aさんも!
先に食べててずるいっすよ!!!」
奥からおにぎりが乗ったお皿を持った涼くんが、バタバタと出てくる。
治「涼くんも今日ありがとうな、お疲れさん!
こっちおいでや。みんなで食べた方が美味いで!」
・
みんなで食べるおにぎりは、
今は離れて暮らしている家族とご飯を食べているような感じがして、
なんだかちょっと、心がきゅっとした。
・
おにぎり宮、開店まであと5日。
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ジャム - 間違ってたらごめんなさい。 佐久早くんの聖が清になってます。 (2021年6月10日 19時) (レス) id: 05b8f4c815 (このIDを非表示/違反報告)
たたねんこ(プロフ) - あさん» コメントありがとうございます、わざとそうしてます、、! (2021年2月4日 18時) (レス) id: 415db63fbe (このIDを非表示/違反報告)
あ - 間違ってたらすみません!LINEがLIMEになってます、、、! (2021年1月11日 23時) (レス) id: acd8df42fe (このIDを非表示/違反報告)
たたねんこ(プロフ) - 田中さん» コメントありがとうございます^^もう自分の身の何をどう捧げればいいのか分からないくらい稲荷崎尊いですね…!! (2020年5月1日 23時) (レス) id: 415db63fbe (このIDを非表示/違反報告)
たたねんこ(プロフ) - 猪と猫さん» コメントありがとうございます!もう本当に稲荷崎民にとってはこれは命日かな?ってなるくらい本誌やばかったですね!!猪と猫さんのすなくんの作品も楽しく読ませていただいてました!!これからもよろしくお願いします! (2020年5月1日 23時) (レス) id: 415db63fbe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たたねんこ | 作成日時:2020年4月10日 1時