理解できない感情 ページ17
「ラムザさん起こしてよ」
ジャンクは、自分は起こしたくないと言う意思を前面に出して、ラムザに指示する。しかし、ラムザもラムザで、
「いやいやいや、俺には無理。こういうのは看守の仕事でしょ」
と言って、ジャンクの指示をはねのけた。
「俺起こそっか？」
と、タップが聞くが、タップが起こしてしまうと良くないことが起こりそうだと直感したあるにあが、
「タップの手を煩わせるわけにはいかないよ」
と、タップをなだめた。
「……じゃあ、どうする？」
アムムの声に返答するものはいない。
しばらく考えた末、ジャンクはこう言った。
「タップとラムザさんは、シモンズが房に連れて行ってくれるから、そのまま房に帰って。アムムとあるにあは、悪いけど、Aを運ぶの手伝って」
「えっ、なんであるにあとアムム？ 俺らと同じ房だしA運ぶの俺らでよくね？」
ラムザはジャンクの言葉に咄嗟に口を挟んだ。
しかしその様子を見たジャンクは眉をしかめながら、
「ラムザさんとタップだと、Aを運ぶとき落としそうだし、そもそもAの房はさっきの時間で移したから。お前らと一緒の房にするわけないだろ」
と言い、特にラムザさんは危険だし、と強調するかのように付け加えた。
「なんで特に俺？ おかしくね？」
納得がいかず噛み付いてくるラムザに、
「……Aの名前。いつから呼び捨てしてんの？ ラムザさん手早いし危険だわ〜〜」
と、ジャンクは若干ふざけながら言い捨てた。
「……」
何も言えず、少し顔を赤くしたラムザを見て、ジャンクはあえて何も聞かずに、
「ほら、シモンズ来たし、行ってこい」
と、ラムザの背中を押した。
シモンズに連れていかれて、渋々といった感じのラムザと、スキップしながら帰っているタップが対称的で、あるにあは思わず口元を緩ませ、同調を求めてジャンクの方に目をやるが、ジャンクはラムザの背中を敵視するかのようにじっと睨みつけていた。
「……看守？」
いつも感情を表に出さないジャンクが、明らかにラムザに敵意を表している。このことに気づいて一刻も早くジャンクの様子をどうにかしようとあるにあが声をかけるが、反応はない。
「看守さん、Aさんどうやって運ぶ？」
何も気づいてないであろうアムムが気楽な声でジャンクに尋ねると、ジャンクは何か悪い夢から覚めようとしているかのように自分の頭を振り、自分の中に潜んでいる感情を押さえ込んだ。
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N(プロフ) - わーーー！！更新ありがとうございます！！セクハラ仕掛けようとするジャンクさんにキュンときました…！ (2019年1月9日 2時) (
レス) id: 9739c37198 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - Nさん» Nさんはジャンクさん推しなのですね……！ もっとジャンクさんと絡ませていきますね！ (2018年12月28日 22時) (レス) id: 51084a1629 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - りえるさん» りえるさんありがとうございます……！ その言葉で更新再開しようと思えました！ 頑張ります！ (2018年12月28日 22時) (レス) id: 51084a1629 (このIDを非表示/違反報告)
N - 初めまして！ジャンクさん推しなのでとっても最高なお話です！！続きが読めますように…！ (2018年12月14日 2時) (レス) id: 9739c37198 (このIDを非表示/違反報告)
りえる - めちゃくちゃ面白いです！一気に読みきってしまいました！続き楽しみにしています！ (2018年8月16日 21時) (レス) id: abbad6b46b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つかさ | 作成日時：2018年5月27日 21時
