冷たい風 ページ16
「そろそろ看守くるかなあ？」
あるにあの問いかけで一目散に、鉄のドアの前に走ったタップは、外の様子を確認して、
「……おっ、来てるのが見える」
と言った。
その声を聞いて、あるにあとアムムは、慌ててAのいる部屋に行こうとした。しかし、
「あ、でも……違う方向行ったっぽい」
という、気の抜けたタップの声に「帰ったんかい」とアムムは突っ込む。あるにあは、アムムの声で少し緊迫していた空気がなだらかになるのを感じた。
元いた部屋に戻ったあるにあは、寝ているAの顔を見ながら、今後の課題に頭を悩ませていた。
信じられるまでAさんの前でも脱獄計画を隠さなきゃいけないのは、きついな……。
別に悪い人じゃないんだけどなあ〜〜なんでだろ。
あるにあの悩みに気づかず、すやすや眠るAの顔は、安らかだった。
「あ、来たよ」
タップの声を聞いて、急いであるにあとAがいる部屋に走って向かったアムムは、目の前に突然現れた扉に阻まれて、部屋に入ることができなかった。
「終了だ〜……ん？ ふっ、もう逃げられないぞアムムっ、ダッシュで帰ろうとしてたの見えたぞ」
あるにあの策略により、部屋移動がばれてしまったアムムは「いやぁ、そのぉ」と誤魔化そうとするが、ジャンクはアムムの誤魔化しに反して、
「え、なぜ部屋を移動している？ 移動する必要ある？」
と、アムムを問い詰める。
「ラムザさんに言われたんでしょ？」
と、あるにあが言うと、アムムは「そうそうそうそう！ラムザにそそのかされた」と言って、罪をラムザにかぶせた。
焦ったラムザは、
「いや、いや、いや、いや、あれだよ。あれ……そう！Aが刑務作業中に寝ちゃってさぁ〜起こさないようにこっちに来てもらったんだよ」
と、かぶされた罪を、Aの睡眠にかぶせた。
「は？ A寝てんの？」
ジャンクは、部屋に入ってAが幸せそうに寝ているのを確認すると、ため息をついて、どうしようか、と周りの囚人たちに聞くが誰も答えることができない。
「誰が起こす？」
冷たい風が五人の間に吹いた。
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N(プロフ) - わーーー！！更新ありがとうございます！！セクハラ仕掛けようとするジャンクさんにキュンときました…！ (2019年1月9日 2時) (
レス) id: 9739c37198 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - Nさん» Nさんはジャンクさん推しなのですね……！ もっとジャンクさんと絡ませていきますね！ (2018年12月28日 22時) (レス) id: 51084a1629 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - りえるさん» りえるさんありがとうございます……！ その言葉で更新再開しようと思えました！ 頑張ります！ (2018年12月28日 22時) (レス) id: 51084a1629 (このIDを非表示/違反報告)
N - 初めまして！ジャンクさん推しなのでとっても最高なお話です！！続きが読めますように…！ (2018年12月14日 2時) (レス) id: 9739c37198 (このIDを非表示/違反報告)
りえる - めちゃくちゃ面白いです！一気に読みきってしまいました！続き楽しみにしています！ (2018年8月16日 21時) (レス) id: abbad6b46b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：つかさ | 作成日時：2018年5月27日 21時
