*123 消せない罪 10 ページ11
〜黒尾side〜
森然高校近くの合宿用宿泊施設に到着すれば、俺は森然高校の男子バレー部主将小鹿野と雄一郎を対面させ、お互いに自己紹介をさせた。
小鹿野は面倒見もいいし、悪い奴じゃないから大丈夫だろう。
森然のマネージャー大滝に案内してもらって音駒の部屋へと向かった。
雄一郎の部屋は、マネージャー室の近くに男マネ部屋として一部屋設けてもらったので、ほっとひと安堵した。
マネたちは各校主将に挨拶して回り、マネージャー室で打ち合わせをしてから作業を進めていくということだった。
俺は音駒の部屋に行き、荷物を置いて早速着替え始めていった。
青葉城西の主将との挨拶、大丈夫かよ…。
俺はそれを気にしながら、準備を済ませ、外へ出て、体育館へと向かおうとした。
ふと視界の先に青城のメンバーだと思われる人物と、雄一郎の姿を捉えた。
あれは恐らく青葉城西の主将だろう。
青葉城西の主将が雄一郎の腕をつかんでいて、雄一郎が明らかにいやがっているのが解った。
「怖い…、助けて…、鉄朗…っ」
雄一郎の声に、俺は急いで二人の所へと走っていった。
青葉城西の主将と雄一郎の間に割って入る。
自分の背中の後ろに雄一郎を守るように庇う。
「ちょっと、青葉城西の主将さん、うちの大事な部員に何してくれちゃってるわけ?」
俺は厳しい目付きで青葉城西の主将を睨み付けそう言い放った。
「何って、俺は、有香ちゃんと話がしたくて…」
有香ちゃん…?雄一郎の本名だろうか?
「有香ちゃんなんて俺は知らない。…青葉城西のメンバーと話す事なんて、俺にはないです」
雄一郎が俺のジャージの上着の裾をつかんでいた。声も身体も震えているのが解った。
よほど青葉城西のメンバーと話すのが怖いんだろう。
「こいつもそう言ってるし、そこまでにしてくれねえかな?」
俺はそう言うと、身体に力が入らず、過呼吸気味の雄一郎を支えて、彼女を男マネ部屋まで連れて行った。
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革ベルト
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夜桜 白狐(プロフ) - シリーズの最初から見たいのですが、順番がよくわかりません。 (2019年1月30日 19時) (レス) id: c86fc70e5d (このIDを非表示/違反報告)
敬助 - イメ画カッコいい:*(〃∇〃人)*: (2017年5月10日 21時) (レス) id: f41f51613c (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - (image:http://uranai.nosv.org/img/user/data/c/b/7/cb70d6558cb54518759002551d2073ed.jpg)(image:http://uranai.nosv.org/img/user/data/4/a/5/4a56c74a7ee7a369f1efbe490d61cda8.jpg) (2017年2月17日 20時) (レス) id: 38d4c891c6 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - (image:http://uranai.nosv.org/img/user/data/c/8/c/c8cb579ed351163880f0501153099d0f.jpg) (2017年2月17日 20時) (レス) id: 38d4c891c6 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - こちらから失礼いたします。作品URLですヽ(*´∀`)ノまとめてお渡しいたします。 (2017年2月17日 20時) (レス) id: 38d4c891c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Musashi | 作成日時:2017年2月17日 0時