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F ページ28

北山が来るって言うから、然程汚れてはいなかったんだけど簡単に掃除を済ませいつもより早めにベッドへ入る




まだ日付が変わる少し前…いい感じのタイムスケジュールだなと我ながら感心。




あとは寝るだけなんだけど…




北山が来るってわかってて眠れるはずもなく




なんで突然?とか




なんの用があって?とか




そもそも本当に来るの?とか




ぐるぐると巡る思考に睡魔なんてどっか遠くにお出かけ中




俺の睡魔さんいつ帰ってくるのー




なんて、下らないこと考え始める始末。




あと数時間後には北山がこの家へやってくるんだけど…




理由は…わからない。




何度もメッセージアプリを確認して、9時には来るんだと自分に言い聞かせる。




9時か…早く寝ないともうそんなに時間ないな…




このままじゃまた隈が出来て心配をかけてしまう




でも今日の眠れなくなった原因は北山にあるわけだし、少しくらい心配かけても俺悪くないよね?




社会人としてはダメなんだけど…明日はラジオの収録だけで撮影もないし…眠れそうにもないし…




そんな俺を他所にベルが俺にぴったりくっつくように身体を寄せながらすぅすぅと小さな寝息を響かせてて、それが楽屋のソファーで丸まって眠る北山に重なって見えた…




『どっちも可愛いんだよな…』




そっとベルの頭を撫でながら、北山はもう寝たんだろうか…なんて考えてる俺は、やっぱり朝まで眠れそうにない。




__________


眠れないと思ってたのに、気づけばベッドへカーテンの隙間から暖かな陽射しが…




!!!




今何時⁈




慌ててスマホを手に取り時刻を確認




『ヤバ…もうこんな時間じゃん』




時刻は北山が来るまで残り1時間を切っていた…




慌てて飛び起きて洗面所へ向かう途中に、柱の角で足の小指をぶつけて朝から泣きそうになる




だけど今の俺に止まってる時間なんてない!




痛む小指を庇いながら歩いて急いで身支度を整える




着替えに髪のセットまでなんとか済ませた今の時刻は8:50




『はぁ…なんとか間に合った…』




一旦落ち着こうとソファーに腰を沈めてスマホを手に取れば狙ったかのようにメッセージアプリが通知を知らせた




みつもうすぐ着くよ

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作者名:あっぷるしゅがー | 作成日時:2018年11月29日 15時

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