F ページ18
んー…どうしよっかな
声かけても、揺すっても、全く起きないんですけど…
北山のマンション下で格闘すること約5分
どうにもならないからもう俺のマンションに連れ帰ることにする
て、俺のマンションに着いても相変わらずで全然起きないしね。
仕方ないからなんとか担いで部屋まで辿り着いたものの…この子どうしよう
もう朝まで起きないよな…たぶん
とりあえずベッドまで運びますか
担いだままなんとか靴を脱がせて慣れ親しんだベッドへ放り投げたけれど…北山がいるってだけでいつもの空間がなんとも落ち着かない場所へと変わってしまった。
どのくらいそうしてたのか…ボーッと可愛い寝顔を見てたら
「…んぅ……あっつ…」
寝惚けた酔っ払いが自分で服をポイポイと脱ぎ捨て始めて俺は軽くパニック
見ちゃダメ！
あっ！服！
そうだ！服を準備しなきゃ！
慌てて目をそらしてクローゼットまでダッシュ！
はぁ…なんなの…なんの試練なのさ
やっぱ連れてくるんじゃなかった…
無理矢理にでも北山のマンションに下ろしてくればよかった…
あー…でもな、
あいつの事だからそのまま朝までそこで寝てそうだしな…
結局ここに連れてくるしか俺には選択肢がなかったって事だ
クローゼットの扉に頭を打ち付けて重い溜息をなんとか消化させて、北山でも着れそうなスウェットと新品の下着を持ってベッドへ戻った俺は愕然とした…
ちょっ！まっ！えっ⁈⁈⁈
……マッパで俺の枕を抱きしめて寝てるんですけど
クッソ…マジで誰かこの酔っ払いなんとかしてくれ…
俺の気持ちなんてこれっぽっちも知らないんだから仕方ない…
仕方ないんだけどさ…
もしこれを他のやつの前でもしてるとしたら…
俺は耐えられない
『北山！ちょっと！起きて！』
「…んぅ……」
『北山ってば！起きろー！！！』
無理矢理抱き起こして、ガンガン肩を揺すっても全然起きない
もう…本当になんなの…
もやもや、ぐるぐる、重い感情しか浮かばなくなって来たけれど、取り敢えず服を着せないと風邪を引いてしまうし…
『北山が悪いんだからね…起きないから仕方なく俺が着せるだけだからね…』
なんに対しての言い訳なのか分からない
でも言わずにいられなかった
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作者名：あっぷるしゅがー | 作成日時：2018年11月29日 15時
