The answer is? (ページ12)

今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:106,895 hit

F ページ12

作戦変更を決めたけれど、やっぱり1人ではどうしようもない気がして仕事終わりに渉を誘って飯に来た

「で？あれから進展は？」

『…見ての通りです』

「頑張るって言ってなかった？」

『…頑張ってるつもりです』

烏龍茶をストローで勢いよく吸い上げながらジト目で此方を見てくる親友に、肩を竦めて消え入りそうな声でしか答えられない情けない俺

「俺を呼んだって事は何か進展があるのかと思ったんだけど」

『…ハウスさせられない方法を一緒に考えて欲しくて』

「大体さ、たった1回ハウスさせられたくらいで何で諦めてんの？仮にもグループを引っ張るキングがさ」

『…はい…すみません…』

「太輔の気持ちはそんなもんなの？ミツを手に入れたいんでしょ⁈それなら強行突破でも何でもしないとさ」

強行突破…無理だろ。

そんな事したら彼奴が傷付くかもしれない

俺は彼奴の悲しそうな顔が苦手だ。

「ミツが好きなのは女性、そんなミツを振り向かせるには並大抵の努力じゃ無理だよ」

バッサリと切り捨てられた気がした。

本当にその通りなんだけど

そもそもの恋愛対象が違う相手を自分に振り向かせるなんて、俺に出来る気がしない。

俺にそんな魅力があるとも思えない。

そう、俺は自分に自信なんてこれっぽっちもないのだ。

「ミツはさ…何だかんだ太輔のこと信頼してるし、好意はあると思うんだよ。それが恋愛に繋がる好意では今はないかもしれない…だけど、それがいつ変わるかなんて誰にも分からないし、太輔次第だと俺は思ってる」

ふぅ…っと１つ大きく呼吸したかと思えば、真剣な視線が俺を射抜く

「だからさ…もっと自分に自信持てよ。太輔は誰よりも格好良くて優しくていい男だよ？太輔が本気出せば落とせない相手なんていない！」

真剣な話をしてたくせに、最後はニカっと白い歯を見せて親指を立てる渉に俺の心は救われたんだ。

やっぱり渉は最高の親友だよ！

すげー背中押された！

こんだけ言われて頑張らないわけには行かないよね！