Multicolored box

… ページ8

俺なんかしたかな…どこが嫌になった？


俺馬鹿だから分かんねーよ…教えてくれよ…


泣きすぎて頭がクラクラする…もう寝よ


寝て忘れよう…寝ればきっと落ち着いて考えられるはず…


気づけばいつの間にかベッドに移動してそのまま意識を手放していた…


どれくらい寝たのか窓の外は暗くなっていて、重い瞼をゆっくりと持ち上げながら感じる少しの違和感


俺…誰かに抱きしめられてる…


鍵閉めてたはずだから不審者ではないはず…


ここに入れるのはマネと…太輔…


あ…この匂い…


寝起きのせいでなかなか合わない焦点をゆっくりと合わせれば目の前にはスヤスヤと眠る綺麗な顔


何でいるんだよ…俺のこともう好きじゃないんだろ？それなら何で抱きしめてんだよ


聞きたいことがありすぎて思いっきり鼻をつまんでやった


『 ！！！ 何⁈ 』

「 何じゃねーよ！何しに来た！ 」

『 は？宏光が呼んだから来たんだろ！ 』

「 もう俺の事好きじゃなくなったんだろ⁈なのに何で来たんだって聞いてんだよ！ 」

『 え⁈どゆこと⁈誰が誰を好きじゃなくなったって⁈ 』

「 お前が俺を！半月も放っておいて呼んでも来ねーしもう好きじゃなくなったんだろ！ 」

『 ちょっと待って！何でそうなるんだよ⁈俺が宏光を好きじゃなくなるなんてありえねーだろ⁈ 』

「 はぁ⁈半月も放っておいて何言ってんだお前！ 」

『 ちょっと落ち着いて！ちゃんと説明させて！ 』

「 落ち着けるか馬鹿野郎！とりあえずこの手を離せー！！ 」


抱き締められている腕から抜け出そうともがくが更にきつく抱き締められて抜け出せない


どれくらいそうしていたのか流石に体力が無くなり仕方無く大人しくなる俺に太輔がこの半月の理由をぽつぽつと話し始めた…


束縛し過ぎると嫌われると玉に言われたこと…ツアー中は出来るだけ俺の体に負担をかけないよう夜の行為は控えるようにとよこーさんから言われたこと…たまには俺と飲みに行く時間が欲しいと二階堂から頼まれたこと…他にも何だか言っていたが、そんな小さな積み重ねがこいつの中では俺に触れてはいけない、俺に近づいてはいけないと言う結論に至ったこと…


馬鹿だろ…なんでそうなる


そのせいで俺は体調まで崩したってのによ…


「 ばか輔！俺の時間を返せ！そして今すぐ俺を抱け！ 」

『 え⁈ いいの⁈ 』


この馬鹿野郎には体で分からせるしかないらしい…


それなら二度と離れられないように分からせてやるよ…俺がどれ程お前を好きか

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