Multicolored box

… ページ37

『 急に来るなんて珍しいじゃん、どうしたの 』

「 ん？俺的サプライズ？大成功じゃね？ 」


これサプライズなんだ？


ふーん、そっかそっか。


まー…驚いたし大成功なのか。


「 なーなー…藤 ヶ 谷、目閉じて 」

『 んー？まだサプライズな感じ？ 』


言われた通りに目を閉じれば、頬に柔らかくて温かいものが…


ん？これはキス…？


俺がして欲しいのはそこじゃないんですけど


この後は唇だよね？何て思って待機してたけど、予想を裏切り何も起こらず


ゆっくりと瞼を上げれば真っ赤になって俯いてる可愛い子がいました。


可愛いけどさ…俺今日誕生日よ？


そんだけじゃ足りないですよねー


『 俺が欲しいのはここなんですけど 』


「 っ…わかってっけど… 」


北山の手を取り指を唇に押し当てれば、びっくりしながらもむにむにと俺の唇を摘んでくるからその指をパクって咥えてやった


「 ばっ！！おまっ…やめ… 」

『 んー？にゃんのことー？ 』


ちゅぱってわざと音をさせ唇を離しながら見つめたら、目線は俺じゃなくて唇だった


そんな顔しちゃって…


後頭部と腰に腕を回して引き寄せれば、どちらともなく唇が重なった


どのくらいしてたのかな？


酸素を求めるタイミングで何度も角度を変えながら深く絡めて止まらない


いつのまにか北山の腕が俺の背中に回されギュっと抱きついてるし


俺も離すまいと後頭部を抑えて逃げられないように深く深く…


ゆっくりとお互いが離れれば銀の糸が2人を繋いでいた


「 っ…はぁ…おまえ…しつこい…」

『 求めて来たのはそっちでしょ 』

「 ……求めてねーし 」

『 ふーん… 』


急に俯いたかと思えば突然の無言


んー？どしたー？


本当は俺の勘違いだった？


ちょっとだけ意地悪したつもりだったんだけど…


キュッと俺の服の裾引っ張ってくるから目線を合わせれば


「 藤 ヶ 谷 誕生日…おめでとう 」

『 やっと言ってくれた(笑)ありがとう 』

「 プレゼント…買う時間なかった… 」

『 別にいらないよ？ 』

「 あの…その……んぅー…プレゼント…俺でもいい…？ 」

『 ！！！！！！ 』


耳まで真っ赤にしてそんなこと言われたら、寝室直行だよね。


31才も素敵な1年になりそうです！



HappyBirthday taisuke♡6.25

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