Multicolored box

おれんじ ページ17

今日は某音楽番組でジョシマイになる事になった俺らだけど…一番の心配は俺の恋人のこと…


普段から色気を振りまく彼を女子にして色々と大丈夫なのか…


隣でメイクをしている心配事の張本人はとてもご機嫌でお揃いのほくろ描こう！とか無邪気に笑ってる…


いや嬉しいよ？お揃いだしね？だけどさ？涙ボクロとかセクシーさ増すだけじゃん？セクシーキングがこれ以上セクシーになってどうするんですかね？


そんな俺の心配をよそに鎖骨にまで何か描き出したセクシーキング…


はい、その肩出しはNGです。


『 ……太輔 』

「 ん？わたどうしたの？ 」


そんなキラキラした目でこちらを見ないでください…


無言でセーターの位置を正常に戻す俺


「 えー！何すんの？肩出してる方が可愛いでしょ⁈ 」

『 太輔はそのままで可愛いから肩は出さなくていいんです 』

「 いつもライブで出してるのにダメなの…？わたにもっと可愛いって思ってもらいたいのに… 」


今度はウルウル攻撃ですか…そうですか…


それ言われたら何も言えないよ


『 …わかった、いいよ 』

「 やったー！わた大好き♡ 」


そんな可愛い笑顔で抱きつかれたら本当何も言えないわ


『 そのかわり…移動の時は俺のそばから離れないこと、約束守れる？ 』

「 うん！もちろん！いつも俺はわたと一緒♡ 」


メイクが終わったら今度はウィッグを選び始めたんだけど…


鏡の前で色んな長さを試して唸ってる(笑)


どれも似合ってるのに本人は気に入らないらしい


「 ねぇわたー？これとこれどっちがいいかな？ 」


最終候補に残ったのはブロンドのゆるふわロングと栗色のゆるふわロング


どっちもゆるふわロングで違うのは色だけ(笑)


『 んー…太輔だと綺麗なお姉さんって感じだからこっちじゃない？ 』


栗色の方を指差せばうんうんと頷きながら装着


「 うーん…もっと可愛くしたいのに…あっ！メイクさんに小物借りに行こうっと♡ 」


それだけで充分可愛いですけどね？


パタパタとスリッパを鳴らしながら奥のパーテンションに消えてから約5分


ん？頭になんかついてる(笑)


「 わーた♡みてみて♡どう？ 」

『 ん、太輔は何しても可愛いよ 』

「 んふふ♡やった♡後は足元！やっぱりこの格好ならヒールだよね？何センチ？ 」

『 ピンヒールは踊れないし危ないからダメだよ？ブーツにしてね 』

「 ピンヒール履きたかった…でもそうだよね…我慢する 」


いつもの下唇出してぷくー顔(笑)

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