Multicolored box

ぴんくときいろ ページ6

T「 お前はさー恋人が最近冷たいと思ったらどうするー？ 」

M「 こんな可愛い玉ちゃんを放っておく恋人なんているの！？そんな相手とは別れた方がいいよ！いつでも宮田が側におりますぞ！ 」


楽屋の様子を何となくぼーっと観察してたら小さく聞こえてきた会話


はい、宮後でしばく。


俺そんなに寂しくさせてたかな？
まー…ドラマの撮影中はほとんど構ってやれてなかったけど…最近は少し余裕も出来て自分の中では構ってやってる方だと思ってたからタマの発言に少し驚いた。


F「 ねえ…わた？わたは忙しくて恋人に会えない時どうしてる？ 」

Y「 俺はー…寝る前に少しだけテレビ電話するかな 」

F「 それって会いたくなって余計に辛くならない？ 」

Y「 あー…付き合いたての頃はそうだったけど、年数重ねると顔見れば安心するし、声聞けただけで何となく今の状態もわかるしな 」

F「 熟年夫婦だね(笑) 」


わたの所みたいに俺達は恋人としての時間はまだまだ長くないから、声聞いただけで相手の様子が分かるなんて程遠い。
だからこそ時間作って、顔見て、今思ってる事をちゃんと伝え合わなきゃならない。
でもその時間を最近の俺は作ってやれてなかったのかもしれないな…彼氏失格か。


ヒソヒソ話に変わった為、何を話しているか聞こえなくなったが、宮と話すに連れ表情が暗くなっていく


おい宮、何を言ったんだお前！


堪らず立ち上がりそのまま2人の側へと近づく


M「 あれ？ガヤさんどうしたの？ 」

F「 話してる途中にごめんな？ちょっとタマ借りていい？ 」

T「 俺は物じゃなーい 」

M「 うん！どーぞどーぞ！すぐ返してよ？ 」

T「 だから俺は物じゃないってばー 」

F「 宮ありがと、すぐ返すから 」

T「 ぶー 」


そっと手を引き立ち上がらせれば少し嬉しそうなタマと、びっくり顔の宮


そっか、こいつは俺達のこと知らないのか。


宮ごめんこいつは俺のなんだ


そんな思いも込めて唇の前で人差し指を立て軽くウインクすれば高速で頭を上下に動かす宮(笑)


そのまま楽屋を出て最近見つけた誰も近寄らない非常階段へ


F「 裕太…寂しい時は宮じゃなくてちゃんと俺に言って？ 」


向き合ってギュッと両手を握れば恥ずかしそうに顔を逸らされ、ちょっと寂しい。


T「 もっと…会いたい…です 」

F「 なんで敬語？分かった今晩家行くから待ってて 」


恥ずかしがりの寂しがり、頬を染めて嬉しそうな俺の可愛い恋人


今晩はどろどろに甘やかしてやりますか。

ぴんくとあか→←おれんじとあか

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す