ハコヅメ ~ 才色兼備の警察官 ~

四話　　　音の先には ページ5

──パトロールも終わり、遺失届などの諸々の仕事も終わって、







いつも通り行われる女子会。




今日も牧高さんと藤さんが来てくれた。







川合「そういえば藤さん。犬飼Aさんっていう人が新しく来たんですけど」


藤「……あぁ。Aね。
いい子だから仲良くしときな」







なんかもう、周りからの信頼度が高すぎて逆に怖い。




やっぱり才色兼備ってイメージは合ってるのかな。




顔もいいし、警察官としての才能も高い。信頼度も高いんだからそりゃあ色々仕事を任せることが出来る。




最強の無限ループ…







お酒を飲みながらそんなことを思って、ふと牧高さんの方を見ると、深いため息をついていた。





牧高「…Aさんかぁ〜……」


川合「？ なにかあるんですか？」


牧高「…いやぁね、Aさんがいなくなってから、山田さんの元気のなさがすごくて」







…山田さん。
良い人ってAさんが言ってたあの人か。





今日一日で何回聞くんだろう、山田さん。









藤「川合も何回か見たことあるよね。山田のこと」


川合「はい。それにAさんが山田さんのこと良い人だって言ってました」


藤「ほぉ。喜ぶね」


川合「誰がですか？」


藤「山田が」






山田さんが喜ぶ…？





どういうこと……？







牧高「山田さんね、Aさんのことが好きなの」


藤「そうそう。笑顔で落とされた」


川合「…なんかすごいですね。それ」









笑顔で男性落とすって、少女漫画みたい…




そういえば笑った顔、今日見てないな。



どんな顔するんだろう。





普段から美人だから拝みたくなるくらい顔いいんだろうなぁ…



いつか見せてもらお。






そしてまた、お酒を一口飲もうとするとインターホンが鳴った。

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