Dear Destiny ~僕が見える君と~

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テラス席に座って
正面にはお使いさんが座る。


これもいつも通り。


1人で喋ってるように見えるなんて
周りの目を気にする余裕もないくらい頭は混乱。


むしろ混乱しすぎて逆に冷静？

口調もやたら淡々と。





『ねぇ…』


「ん？なに？」


『…お連れ様ってだれ？』


「……僕？」




やっぱり冷静でいられるわけない。

幸い、平日ってこともあって人はまばら。




『いやいやいや！どういうこと！？』


「ははっ、なになに。笑」


『見えてるの！？』


「なんの話？」


『お使いさん！他の人に見えてるの！？』


「見えてるね」


『なんで！？』


「君以外の人間に姿を見せられる力をもらった」




自慢気に言われて、ますます混乱…




『なにそれ…そんなのあんの？』


「ご褒美？」


『なんの？』


「仕事頑張ったから」


『絶対嘘…効率よくこなして
うまいことサボるタイプじゃん』


「なんでサボってるの知ってんの？笑」


『じゃなくて！
もうほんとびっくりしたから！先に言ってよ！』


「そのリアクション見る為」


『…最悪』


「大満足」


『やなかんじ！他には？まだなんか隠してない？』


「んー？」


『全部白状して！
それじゃなくても訳分かんないのに！』


「あははっ、本当にもうないよ」




嬉しそうに楽しそうに笑うお使いさんは
こんなに感情豊かな人だったかな？


びっくりしたけど
その顔を見れて満足してる自分がいたのは確か。

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