Dear Destiny ~僕が見える君と~

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どこでもドアほしいって呟く君だったけど
そのあとすぐに首を傾げて
何かを悩んでるらしかった。



そして、さらに疑いの眼差しを向けられる。




『え、じゃあこのチャペルは？来たことあったの？』


「それが、来たことないんだよね。
君が初めてここに来た日、
僕もあの日が初めてだった」


『何にも知らない場所なのに来れたってこと？』


「そうなるね」


『……イメージもできないのに』




理解できてないなって思ってると
案の定『意味わかんない』って君の思ってることが
頭の中に流れ込んできた。





行きたい場所には行けるけど
君のいる場所が分からないと行けないから
初めてこの力を意味ないな、なんて思った。


これ以上何を説明したらいいのか分かんなかったけど
とりあえず起きたことを話すしかなくて




「あの日、君の話し声とか笑い声がして
急にこのチャペルのイメージが
頭の中に入ってきて…」


『…なにそれ』


「僕にも分かんないよ」


『それで来ちゃったんだ？』


「興味本位っていうか
なんか聞いたことある声だった気がして」


『会ったことないよ』


「だから不思議なんだって」





漠然と、君と僕には何か繋がりがあるって
なぜか思った。


なんの根拠もないのに。

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