Dear Destiny ~僕が見える君と~

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「前に"君が呼ぶから"って言ったの覚えてる？」


『覚えてる』


「僕が君に会えるのは君に呼ばれた時だけなの」


『だから呼んでないって』


「そう言うと思ったんだけど
実際呼ばれるんだよね、君の声がして」


『お使いさーん！って？笑』


「そんな陽気でもないけど」


『ちゃんと説明してよ』





ムスッてする君を見てかわいいなぁって思った。



え、かわいい…？


僕が君をかわいいって思うの？


やっぱりどうかしてる…









『お使いさん？』




黙ったままの僕を綺麗な瞳がじっと見つめるから
慌てて話を戻した。




「…僕らは行きたい場所に行く時、
その場所をイメージしてその辺の扉を開けると
その場所に行けんの」


『……へぇ？』


「ねぇ、そろそろ慣れない？
今さらもう驚いたり疑うことないでしょ」


『そうだけど…
あ！だから前に、あんまり歩かないから
歩くの疲れるって言ってたんだ』


「そういうこと」


『便利だなぁ』


「だからイメージが明確な方が行きやすいし
一度行ったことある場所は確実」


『…ねぇ、もしやどこでもドア！？
あ、知らない…か』


「さすがに知ってる」


『…ってことは未来から来たの？ロボットなの！？』


「どっちかっていうと過去」


『もしや…』


「ドラえもんじゃないよ。話聞いてる？」





現実はしっかり見えてるのに

僕の存在を普通に受け入れたり

今みたいに勝手に盛り上がったり

この夢見がちな不安定さはなんなんだろう。笑


僕とナツキの会話と一緒で脈絡のなさはすごい。







『分かってるよ、ちゃんと聞いてる』

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