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「ところでどこ行くの？」
『んー。お楽しみ。』
香港に着いたのは夕方だから、
今日はホテルに直行することになっている。
けど、風磨が予約してくれてるから、
私はどこに泊まるかは知らない。
『はい、着いた。』
「すごい！」
着いた先は絶対に高級だろうって感じのホテル。
「え、私、お金足りるかな。」
『どこに彼女にお金を出させる彼氏がいんの。』
お金の心配をしていたら、風磨が笑ってる。
「いや、さすがに！、、、。明日の夢の国は私が奢るからね。」
『はいはい。』
エントランスも豪華な作りで、
チェックインをしていく。
部屋はスイートらしくて、
すごくおしゃれなところだった。
設備も綺麗だし、
料金とか考えると色々恐ろしいんだけど。
「すごいね。ビクトリアハーバーが一望できる。」
『確かに。なんとなく取ったけど、さすがだねー。』
お互い荷解きをして、シャワーを軽く浴びて着替える。
『にしてもさ、プライベートはほぼ化粧しないんだ。』
私は下地と眉毛を軽く描いて、
リップを終えたところだった。
「うん。普段肌を酷使してる分ね。雅にほぼしなくても平気って言われたんだけど、、、。もっとした方がいい？」
『いや、むしろそのままでいい。しなくても十分可愛いから。』
「なっ、、、！」
風磨の唐突な言葉に言葉が出てこない。
絶対今顔赤い。
『ははっ。照れてんの。』
「うっさい。」
『はいはい。行くよ。』
日本だったら絶対にできないけど、
風磨に肩を抱かれて外を歩く。
もちろん、お互いサングラスはしているけどね。
今日は完全に彼プロデュースだから
どこに行くかは知らない。
「えっ。ここ？」
『うん。貸し切っちゃった。』
着いたのは港の一角。小さなクルーズ船がある。
どうやら貸切らしい。
『そろそろ日も沈むから。軽食も用意してもらってるし。どうせAはそんな食べないでしょ。』
「ありがとう。」
『ここなら人目も気にせず過ごせるしね。』
2人乗り込んで港を出発する。
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作者名：しょこら | 作成日時：2024年2月2日 6時
