i love U 6

side you ページ9

『じゃあ、ちょっと…すみません、10分だけAヌナと2人だけにしてもらえますか？』



オンニたちと写真を撮りまくって
サインをたくさん書いた後に、申し訳なさそうに天使は言った。


『ダメです。俺も同席します』




間髪入れずに天使くんの前に立ちはだかったスンユンくんを、後ろからオンニが叩いた。




『ほら、いくよ！』

『ちょ、2人だけはダメ…〇△※□…』

『ごゆっくりー！』



手を振りながら出て行くオンニ達に

追い出されるようにしてスンユンくんもいなくなった。




バタン。




さっきまで賑やかだった狭い部屋に、突然2人きり。




『ヌナ、ここ座って』





ベッドの端の方に座って、隣をポンポンと叩く。




『あ、ははい…』

『…ぷ。なんでそんな離れて座るの？』






『あ、あの…』

『やらしーこと考えてる？
さすがに僕も10分じゃ無理だから』






『なっ、違う！！！』


『あはは、可愛いー』





くしゃっと笑う姿は、何度見ても慣れない。

弟よりもきっと年下の彼は、どういうつもりで私にこんなことを言うんだろう。






『ヌナ、実は僕戻ったらカムバック控えてて』

『…うん』






『まだ情報解禁になってないけど、コンサートもあるし、めちゃくちゃ忙しくなる。
そんで、ヌナは日本でテソンさんのツアーでしょ？』

『…うん』




『はー…やっぱ軽く１ヶ月は会えそうにない…』



サラサラの髪の毛を、くしゃりと搔き上げる。

左手を頭に乗せたまま、天使くんはぼそぼそと話す。



『前からいいなって思ってたけど
…こないだ飛行機で隣になった時からだいぶやばかった』




顔立ちの割に肩幅が広いんだな、なんて
どうでもいいことを思って


近づく距離を意識しないように心がける。




『この香港が決定打だった。

僕、ヌナのこと本気で好きになった』

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