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あの夜から3ヶ月がたった。
3ヶ月前からお付き合いが始まり今は週に2回知念は俺の家に泊まりに来てる。
「ねぇ、知念」
「ん?」
「俺、手術しようかと思って。」
「…へ?」
ベッドの中で愛しい体を抱きしめていたからか、びっくりした知念の振動がダイレクトに伝わってきた。
この前の検査で担当医の先生から前々から言われていた手術の話を持ち出された。
前までは別に生きる希望も目的もなかったから受けてこなかったが今回、その話を持ち出された時に、人生の分岐点だと思った。
「成功率は50%。成功したら色彩から何から普通の人になる。失敗したら。……もう、二度と目が見えることはない。」
「うん。」
自然に見えるようになることもごく稀だがあると、俺の担当者は言っていた。
「前までは別に手術してまで見たいものなんかひとつもなかったから、断ってきたんだ。俺よりも希望を持った人達にその技術と時間を、使ってほしいって。」
知念がぎゅっと俺の手を握る。
それを握り返した。
「……でも俺は、知念、…侑李をきちんと自分の目で見てみたい。侑李を見ながら生きていきたいと思った。」
話し終わった時に知念の泣いてる声がした。
それにつられて俺も泣いた。
「慧なら大丈夫。絶対に、だって僕が付いてるもん。」
そう言ってまたふわりと笑顔の空気を知念は作った。
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作者名:蒼空 | 作成日時:2018年4月15日 4時