夢現な恋模様5【浦島坂田船】

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『お姉ちゃんの名前はなんだっけ？』

姫が入ってたような……

零華 ｢私は、零姫よ｣

『零姫、花魁？』

そうよと言って座るお姉ちゃん

『お姉ちゃん、自分の名前を入れてるんだね』

零華 ｢それはたまたまよ｣

『ふーん』

姫が名前に入ってるなんてすごいな

でもお姉ちゃん、姫っていうより……

零華 ｢なに？｣

お姉ちゃんは首を傾げて私を見てきた

『ううん、なんでもない』

女王様の方があってるような気がする

『なら、私も自分の名前を入れた方がいいの？』

零華 ｢ううん、Aは自分の名前を入れなくていいよ、てか入れちゃダメ｣

ダメ？

『なんで？』

零華 ｢ここの子達はね、名前に花が入っているの｣

『花？』

私が聞くとこくりと頷くお姉ちゃん

『そういえば、花が入っている子がいた気が……』

零華 ｢でしょ？まぁ、全員が全員入ってるわけじゃないんだけどね｣

そう言ってお姉ちゃんは、自分が着ている着物を見る

お姉ちゃんの着物には大輪の撫子の花が描かれている

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