40.“情報共有” ページ40
《情報共有(コマンドリンク)》
「っ…へ、あ?」
「……入間くん、この感覚が何か、分かりますか?」
「……う、ん。Aちゃんの、魔法…」
入間くんの瞳がふわと煌めき、それは、私の固有魔術の成功を意味していました。
「入間様!差し入れをお持ちいたしまし、…た…?」
「…あれ…入間ちとAって、そんなふいんき似てたっけ?」
入間くんはぱちぱちと瞬きをして、驚いた様子で私を見つめます。
ふと、オペラさんが「上出来ですね」と頷き、入間くんに会いに来たクララさんとアズくんに向き合いました。
「丁度良いところにいらっしゃいましたね。今日の特訓は、お二人にも参加していただきましょう」
「…へ?」
「…は?」
≠
処刑玉砲。
私が引けば入間くんが攻める、入間くんが引けば私が攻める、お互いがお互いをサポートする。
クララさんとアズくんが動揺しているのが、手に取るように分かりました。そしてそれは、入間くんも同じだったと思います。入間くんが取って投げることが出来たから、
或いはそれ以上に、私と入間くんの連携がこの上ないものだったから。
「そこまで!!!」
オペラさんの号令が響き、私と入間くんは足を止めました。私が入間くんの方に歩を進めれば入間くんはそれを待ち、私が身を寄せれば入間くんがそれを受け入れます。
それからこつん、と額を重ね、私の魔術から入間くんは解放されました。入間くんの瞳は柔らかな優しい色を湛えています。
「っ…Aと入間ち凄い凄い!!かっこよかった!!」
「お見それいたしました、まさかこの短期間でそこまでの連携を我が物にするとは…流石入間様です!」
わーわーとはしゃぐクララさんとアズくんが可愛くてくすりと笑えば、入間くんも私に釣られたように小さく笑います。
「違う違う、今のは僕が凄いんじゃなくて、Aちゃんが凄かったんだよ。」
「?Aが凄いの?」
「うふふ。今、お互いの特訓の一環として私の精神魔術を入間くんに掛けていたんです。今の連携はその成果ですね」
「精神魔術…?だがお前、以前はそのような魔術使えていなかっただろう」
「シアとミアと契約したりして、魔力の質が最初とは変わっているんです。だから得意な魔術もあの時とは変わっているんだと思います」
「…そういうことか。そう…以前のお前だったら、今のような運動をしていてはすぐにへばっていたものな」
「それは私の努力の賜物です。」
98人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「魔入りました!入間くん」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ako(プロフ) - 最高すぎてやばいですえ、すきです。脇役のこの子可愛い!!!更新頑張ってください!応援してます!!! (2020年5月19日 17時) (レス) id: 444283ccfe (このIDを非表示/違反報告)
脇役(プロフ) - チョコレートさん» あんまり褒められちゃうと私調子乗っちゃうから程々がいいんですよ!←ありがとうございますwまったり続編をお待ちいただければ幸いです! (2020年2月1日 19時) (レス) id: bd1474991a (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート - え、好き(唐突)ヤバイすごい無理面白い(語彙力)ゲホン…初コメの初っぱなからスミマセン…これから更新頑張ってください!応援させて頂きます! (2020年2月1日 15時) (レス) id: dcdae6c8af (このIDを非表示/違反報告)
脇役(プロフ) - 藤の花さん» そんな私率直な言葉に弱いんです////すいませんありがとうございますw設定の盛りっぷりには賛否あるかと思いますが、楽しんでいただけたようで何よりでした!ぼちぼちやって参りますので、続編もお楽しみに☆( (2020年1月28日 15時) (レス) id: 0706dee424 (このIDを非表示/違反報告)
藤の花 - 脇役さんに惚れました(直球)すごい設定も物語もつくりこまれてて、一話一話ワクワクしながら読ませていただきました。お体に気をつけて自分のペースで更新頑張って下さい!続編楽しみに待っています! (2020年1月28日 15時) (レス) id: 17c70a6373 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ