22.“私のことを見て” ページ22
カルエゴ先生とシアによる治療を受け、私は平常時まで回復することが出来ました。人前で泣いてしまうなんて恥ずかしい、なんて思いながらも、カルエゴ先生が手を貸してくれたのが嬉しい、なんて。私も大概現金な奴です。
「…授業を受けることは可能だな？」
「はい。問題ありません」
「よし。外へ出ろアホ共、授業を始めるぞ！！」
シアからの補助を受け、身体がきちんと動くことを確かめながら歩き、私も他のクラスメイト達と同じくして外へと出ました。
「前回の召喚試験とこの授業の結果で貴様らの位階を決定する、内容は谷奥の旗までの競争だ。無数にそびえる巨大な岩山と巣を守る怪鳥を避けて進め」
沢山の大きな岩山。
巣を守るために襲ってくる怪鳥。
『集中してしまって構わん。お前には、私がついている。』
「……ありがとう、シア。」
集中、出来る。
私が、勝つ為に。
「総員準備！！！」
ごめんなさい、入間くん。
私、私のことを見てほしいんです。
「用意はいいな？では只今より…
飛行試験を開始する！」
「行きましょう、シア。」
『存分に羽ばたけ。』
バサリと背中の翼を広げ、私は前方を見据えます。
「位置について！用意──
スタート！！！」
≠
彼女は確かに人目につかない。特別な見た目をしているわけでもない。悪魔にしては、彼女は普通の少女だった。
しかし私は、彼女は強者になれると断言できる。彼女の貪欲さは、元人間でありながら悪魔足りうるほど強かった。
例えば、今。彼女の飛行スピードは、クラスメイト達と比べてもずば抜けていた。元より真面目に取り組もうという生徒が数少ないが、それでも彼女が一番を目指していること自体が著しい成長であると言えるだろう。
今の彼女の鋭い眼差しは、悪魔のそれに相応しい。
初めて彼女と対面したとき、彼女は危ういと思えるほど不安定だった。過去に一度見た、人間上がりの悪魔を彷彿とさせた。
まずは様子見をするつもりだった。過去にいたあの悪魔と同じように途中で自滅するのであれば、それはそれで血の契約の解除を確認して帰ればいい。
だからまず、私は彼女を活かすための選択をした。必要最低限の処置だけのつもりだった。
『──彼女の邪魔をするものは、私が全て退けるッ！！！』
今の私は、自分でも不思議なほどに、彼女に惚れ込んでいた。
深く繋がってしまっている今、それも当然であると言えるが。
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ako(プロフ) - 最高すぎてやばいですえ、すきです。脇役のこの子可愛い！！！更新頑張ってください！応援してます！！！ (2020年5月19日 17時) (
レス) id: 444283ccfe (このIDを非表示/違反報告)
脇役(プロフ) - チョコレートさん» あんまり褒められちゃうと私調子乗っちゃうから程々がいいんですよ！←ありがとうございますwまったり続編をお待ちいただければ幸いです！ (2020年2月1日 19時) (レス) id: bd1474991a (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート - え、好き(唐突)ヤバイすごい無理面白い(語彙力)ｹﾞﾎﾝ…初コメの初っぱなからスミマセン…これから更新頑張ってください！応援させて頂きます！ (2020年2月1日 15時) (レス) id: dcdae6c8af (このIDを非表示/違反報告)
脇役(プロフ) - 藤の花さん» そんな私率直な言葉に弱いんです////すいませんありがとうございますｗ設定の盛りっぷりには賛否あるかと思いますが、楽しんでいただけたようで何よりでした！ぼちぼちやって参りますので、続編もお楽しみに☆（ (2020年1月28日 15時) (レス) id: 0706dee424 (このIDを非表示/違反報告)
藤の花 - 脇役さんに惚れました(直球)すごい設定も物語もつくりこまれてて、一話一話ワクワクしながら読ませていただきました。お体に気をつけて自分のペースで更新頑張って下さい！続編楽しみに待っています！ (2020年1月28日 15時) (レス) id: 17c70a6373 (このIDを非表示/違反報告)
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