20.“魔力循環” ページ20
シアが適当な席に腰掛け私を膝の上に抱える、その仕草はとても優しくて、今の息苦しさが少し和らいだような気さえしました。
「あのっ、シアさんっ！Aちゃん、大丈夫、ですか…？」
『…そう心配することはない。ただの体調不良だ』
「…それって、あの…魔力循環がどうこうって…？」
まだ、入間くんだってシアのことが怖いはずなのに。
それでも彼はそれほど私のことを心配してくれているのか、その恐怖すらなかったように頻りに私を抱き抱えるシアに問いかけます。
私のことを心配していると理解しているからか、それとも私がその気持ちを嬉しく思っていると感じ取っているのか、それに答えるシアの言葉も心なしか優しく感じました。
『循環不良に関しては、私がそれの手助けをしてやればいい。こうしていれば直に良くなる』
「そっ、か…良かったぁ」
「あたしもAの具合悪いの治すの手伝えない？」
『私が彼女の“半身”だから出来ることだ。或いはお前の体調にも差し支えるかもしれん』
「むぅ…」
「…こういった事態は、これからも起こりうると思われますか？」
『彼女はまだ未熟な悪魔だ。頻発するとは言わんが、十分に起こりうるだろう』
「…分かりました。肝に銘じます」
クララさんも、アズくんも、私のことを心配してくれている。
私なんて入間くんに比べたらそんな英雄的な存在ではなくて、偶々入間くんと一緒にサリバン様の孫になって、その流れで彼と一緒にいて、またまたその流れでアズくんやクララさんと仲良くなって。
ああ、でも、もう、経緯なんてどうでもいい。彼らが私の心配をしてくれるのが、とても、嬉しい。
「……しあわせ」
『…もう少し安静にしていろ。今のお前は無理も祟る』
シアの胸板に頭を預け、甘えるように頬を擦り寄せます。両親は結構厳格な人達でしたから、或いは私の両親よりも、あのミュウツーの方が私に優しいかもしれない、なんて。
「……えええー…！入間くん達なんであのミュウツーと会話みたいなのが出来ちゃってんの？！」
「えっ、あれ…みんなには聞こえてない、の？」
「全く以て。なんとなく分かるのは入間くん達があの子の心配してて、それについてミュウツーと会話？してる、ってことくらいだよ」
『…Aがお前達を受け入れたから、私もお前達を受け入れた。ただ、それだけだ』
…そんな制限までつけられるなんて、私もびっくりです。
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ako(プロフ) - 最高すぎてやばいですえ、すきです。脇役のこの子可愛い！！！更新頑張ってください！応援してます！！！ (2020年5月19日 17時) (
レス) id: 444283ccfe (このIDを非表示/違反報告)
脇役(プロフ) - チョコレートさん» あんまり褒められちゃうと私調子乗っちゃうから程々がいいんですよ！←ありがとうございますwまったり続編をお待ちいただければ幸いです！ (2020年2月1日 19時) (レス) id: bd1474991a (このIDを非表示/違反報告)
チョコレート - え、好き(唐突)ヤバイすごい無理面白い(語彙力)ｹﾞﾎﾝ…初コメの初っぱなからスミマセン…これから更新頑張ってください！応援させて頂きます！ (2020年2月1日 15時) (レス) id: dcdae6c8af (このIDを非表示/違反報告)
脇役(プロフ) - 藤の花さん» そんな私率直な言葉に弱いんです////すいませんありがとうございますｗ設定の盛りっぷりには賛否あるかと思いますが、楽しんでいただけたようで何よりでした！ぼちぼちやって参りますので、続編もお楽しみに☆（ (2020年1月28日 15時) (レス) id: 0706dee424 (このIDを非表示/違反報告)
藤の花 - 脇役さんに惚れました(直球)すごい設定も物語もつくりこまれてて、一話一話ワクワクしながら読ませていただきました。お体に気をつけて自分のペースで更新頑張って下さい！続編楽しみに待っています！ (2020年1月28日 15時) (レス) id: 17c70a6373 (このIDを非表示/違反報告)
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