検索窓
今日:74 hit、昨日:28 hit、合計:462,829 hit

10話 ページ10

「どう?美味しい?」

「美味しいです…。」



Aは三色団子、無一郎はあんみつを頼んだ。


無一郎は三色団子を頬張るAをガン見しているので、もはやあんみつの味とかこの際どうでも良くなってきている。

流石に見すぎたのか、Aはふっと無一郎の方を見た。



「…むいちゃん?私に何かついてますか?」

「可愛い顔がついてるよ。」



おっといけない。ついつい本音が零れてしまった。

無一郎はやってしまった、と言わんばかりに口元に手を添えた。

しかしAは首をこてんと傾げてこう言った。



「むいちゃんの方が可愛いし美人さんですよ。」



A、強い。
ちょっとおかしな返答をされたにも関わらず、それを全く気にする素振りもなく無一郎の容姿を褒める。

首を傾げる姿に無一郎が殺されかけたのは言うまでもない。



「ふふ、Aの方が可愛いよ。」

「むいちゃんの方が可愛いですよ。」



Aがほんの少しはにかむように柔らかく笑うと、案の定無一郎が心臓発作を起こしかけた。

今なら二酸化炭素を吸って酸素を吐き出してもおかしくない。



心臓の当たりにすっと手を添える無一郎を見てAは心配そうに顔色を伺った。



「むいちゃん、大丈夫ですか?具合が…。」

「大丈夫大丈夫。良すぎて怖いくらいに絶好調だから。」



(あ、強いて言えば恋の病を患ってて現在進行形で心臓が破裂しそうなんだよね。)



その言葉を何とか飲み込んだ無一郎。頑張ったな。



ほんの少し顔を赤らめる無一郎。
その様子を見てやっぱり体調が優れないんじゃ…と一人心配するA。

恋の病って怖い。



























「(あとで胡蝶さんに自慢しよう、Aが可愛い姿を死ぬほど見たって。きっと羨ましがられるだろうな…あ、毒盛られそう。)」



「(むいちゃんは姉様達と違う雰囲気の女の子だなぁ…)」

11話→←9話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (796 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
939人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ピクルス - 号泣 (2020年9月9日 14時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス -  うわぁぁぁぁぁぁぁあん!無一郎くん死なないでぇぇぁえぇぇぇぁあぇぁあええ (2020年9月9日 14時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - わたぬきくん。さん» お祝いのお言葉ありがとうございます!そのように言って頂けて嬉しい限りでございます!最後までお付き合いくださりありがとうございました! (2020年8月30日 10時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
わたぬきくん。(プロフ) - テスト期間終わってきたら完結してた…ああもう号泣です!完結おめでとうございます!(泣) (2020年8月29日 14時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - リムさん» お祝いのお言葉と応援のお言葉ありがとうございます!そのように言って頂けて光栄の極みでございます…!本当に感謝の限りです。最後までお付き合いくださりありがとうございました! (2020年8月27日 0時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白霞 | 作成日時:2020年7月23日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。