8話 ページ8
．
霞柱 ･ 時透無一郎。
彼は今、蝶屋敷の前で深呼吸をして精神統一をしている。
その理由は勿論、想い人を迎えに行くのだから。
腰に差してある刀に触れて息を吐きだすと、蝶屋敷の門をガラリと開いた。
ゆらゆらと羽を揺らす蝶々が無一郎を歓迎しているようにも見えた。
蝶屋敷の様子を恐る恐る見回すと、縁側で蝶々と戯れるAの姿があった。
流石は宇髄が認めるほどの美貌の持ち主。何とも絵になる。
無一郎が心臓の辺りを抑えて倒れそうになったのは言うまでもない。
「A」
そう声を掛けると、Aはぱっと顔を上げてほんの少しだけ微笑んだ。
「むいちゃん…。」
いつも身につけている
Aの青と桃色の蝶の髪飾りと相性も良い。
「ごめんね、待った？」
「い、いえ大丈夫です。今丁度アオイ姉様とお洗濯物を干し終えたところなので…。」
蝶屋敷の人達のこと「姉様」って呼んでるんだ。可愛い。そう言えば胡蝶さんのこともしのぶ姉様って呼んでたっけ。何それ可愛すぎない？(※霞柱の心の声)
無一郎はあわあわとしながら言葉を紡ぐAがあまりにも可愛らしいものだから、この世にAを存在させてくれてありがとうございますと天を仰いだ。
目を細めて上を見上げる無一郎の顔をを不思議そうにAが覗き込む。
「…どうかなさいましたか？」
Aの少し眉を下げた顔は無一郎を幸せに殺すには充分なレベルなので、いっそこのまま昇天してしまおうか…とも考えた。
しかし今日は仮にも逢い引き。折角のチャンスを無駄にしては死ねない。
「大丈夫だよ。行こっか。」
無一郎は止まりかけた心臓に手を当て生きていることを確認すると、Aの着物の裾をくいっと引っ張って蝶屋敷から出て行った。
．
「しのぶ様！私達のAが霞柱様に…！」
「師範、呼吸使って良いですか？良いですよね？」
「二人共落ち着いて。ええ。落ち着きましょう。落ち着くのよ、落ち着くのよ。」
「しのぶ様、無意識だと思いますが拳が青筋立ってます。」
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ピクルス - 号泣 (2020年9月9日 14時) (
レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
ピクルス - うわぁぁぁぁぁぁぁあん！無一郎くん死なないでぇぇぁえぇぇぇぁあぇぁあええ (2020年9月9日 14時) (レス) id: 2a7c012e78 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - わたぬきくん。さん» お祝いのお言葉ありがとうございます！そのように言って頂けて嬉しい限りでございます！最後までお付き合いくださりありがとうございました！ (2020年8月30日 10時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
わたぬきくん。(プロフ) - テスト期間終わってきたら完結してた…ああもう号泣です！完結おめでとうございます！(泣) (2020年8月29日 14時) (レス) id: 9e97a6dad3 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - リムさん» お祝いのお言葉と応援のお言葉ありがとうございます！そのように言って頂けて光栄の極みでございます…！本当に感謝の限りです。最後までお付き合いくださりありがとうございました！ (2020年8月27日 0時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白霞
| 作成日時：2020年7月23日 20時
